助けて ページ40
「元気無いけど、どうしたの？」
あきら君は、麻衣ちゃんの問いかけに反応しない。
多分、拓也君にあんな事を暴露されて落ち込んでるんだ。
「あいつらの前で言わなくてもええのに……」
「俺の人形に手を出した奴が悪い。……なあ、A？」
拓也君は満面の笑みで私に尋ねた。
これからライブなのに大丈夫なのだろうか。
「……A」
振り返ると、複雑な表情をしたGENが立っていた。
「えっと……」
告白された後に会うので、顔を合わせられない。
「三人とも遅かったな」
先に着いていたKOUHEI君がGENに声をかける。
「お前こそ、先に行くなよ」
「まさやんに会っちゃってさ。義勝もいるって言うから」
GENはKOUHEI君を睨み付ける。
「そんな顔するなよ。ほら、始まる」
ライブ中、全体的に緊張感があった。
拓也君もあきら君も、私から離れないように側にいてくれた。
KOUHEI君をやけに警戒してるように見えたけど。
トップバッターのKEYTALKのライブが終わった。
「巨匠、お疲れ！」
「おう、フォーリミじゃん。来てたの？」
八木君が急いで私に駆け寄って来た。
「水沢〜！俺のドラムどうだった！？」
『えっと、良かったよ』
「だろ〜！拓也より俺の方が……痛！！」
「俺のAに話かけるな」
拓也君が八木君の脇腹を小突いた。
飯田君が、羨ましそうにこちら見ながらステージに上がる。
「水沢さん」
鮪君がこっちおいでと小声で私を手招きする。
「さっき、飯田が絡んでたって古賀から聞いたんやけど、大丈夫やった？」
『うん』
「あいつには気を付けてな。気に入った女の子にはしつこいから」
私がありがとうと言いかけた、次の瞬間、
首藤君が、私の腕を掴んだ。
「鮪、ありがとう」
そのまま腕を引っ張られ、首藤君は音楽室を出た。
鮪君は、無言でステージに上がっていった。
音楽室を出た首藤君は、私の腕を掴んだまま走り出した。
そして、私は気が付いた。
KOUHEI君の姿が無かった事に。
「ごめん。でも、KOUHEIの為なんだよ」
息を切らしながら、首藤君は私に言った。
助けて、拓也…………。
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神吉ひなの(プロフ) - ほんとに更新お願いします。いいところで止まってしまっているので、、 (2017年8月28日 14時) (
レス) id: 8d3e88b876 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - きたの赤身さん» いえいえ！こちらこそすごく楽しませてもらってます！作者さんの文才に感心しっぱなしです！！笑これからも応援してます！！(*´∇｀*) (2017年3月5日 12時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
きたの赤身(プロフ) - ふわりさん» コメントありがとうございました！凄い励まされたので更新頑張ります！ (2017年3月5日 2時) (レス) id: 5637995c07 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - コメント失礼します！とっても面白いです！物語の世界に引き込まれました！！是非更新していただけると嬉しいです！ (2017年3月2日 20時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
きたの赤身(プロフ) - 月苺さん» ありがとうございます！KOUHEIさんをブラックキャラにしていいのかと思いながら書いていたので(笑)、気に入って頂けてるなんて嬉しいです！更新頑張ります！！ (2016年12月16日 15時) (レス) id: 5637995c07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きたの赤身 | 作成日時：2016年11月8日 3時
