一年生集合 ページ38
古賀君、飯田君、そして先程合流した小泉君と一緒に音楽室へ向かった。
「A!!」
扉を開けた瞬間、あきら君が私に抱き付こうと私に駆け寄ってきたが、
「拓也に怒られるで」
しげ君に首元を捕まれ、それは阻止された。
「……すいません」
音楽室にはあきら君としげ君の他に、KEYTALKの四人とヤマサキ先輩がいた。
「あきら達、この子と知り合いなん?」
「知り合いって、Aはクラスメイトやで?」
「嘘!?おい、しげ!!何で教えてくれなかったんや!!」
「教える必要なんてないやろ」
「あるわ!という事は、拓也もクラスメイトって事か!?」
飯田君、拓也君と私の関係を知ったらどんな顔するのかな?
「あと拓也と鮪が揃えば、一年はこれで全員やな」
「セイヤ、まさやんの事忘れてるので」
「あ、そうやった」
あきら君とヤマサキ先輩が話していると、ギターケースを背負った男子生徒が音楽室に入ってきた。
「鮪!お前、ビラ配りサボってどこ行ってたんや!」
飯田君は鮪君に詰め寄る。
「屋上で歌ってた。ビラ配りなんて四人もいらんやろ?」
「……え?」
ヤマサキ先輩の表情が固まった。
「開いてた?」
「はい。開いてました」
ヤマサキ先輩は、あきら君としげ君と目を合わせる。
「拓也とAが屋上に行った後、カズマが鍵を掛けた筈なんやけどな……」
あきら君が私に聞こえるように呟く。
「拓也は、GENかKOUHEIのどちらかと二人きりになった時、Aをあえて屋上へ連れていくようにデートしてたんや」
やっぱりそうだったんだ。
という事は、拓也君はわざと私とGENが二人きりになるようにしたの?
そんな事を思っていると、
「みんな、待ったか?」
「まさやん!……え?」
まさやんが出店で買ったと思われる食べ物のビニール袋を持って音楽室に入ってきた。
KOUHEI君と一緒に。
「さっきKOUHEIとばったり会ってな。音楽室行くって言うから連れてきたで」
満面の笑みのまさやん。
私と目が合って微笑むKOUHEI君。
まさやんを睨むヤマサキ先輩、あきら君。
呆れ顔のしげ君。
困惑気味のKEYTALKの四人。
そして、その光景を無表情で傍観する、
私の、ご主人様が現れた。
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神吉ひなの(プロフ) - ほんとに更新お願いします。いいところで止まってしまっているので、、 (2017年8月28日 14時) (レス) id: 8d3e88b876 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - きたの赤身さん» いえいえ!こちらこそすごく楽しませてもらってます!作者さんの文才に感心しっぱなしです!!笑これからも応援してます!!(*´∇`*) (2017年3月5日 12時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
きたの赤身(プロフ) - ふわりさん» コメントありがとうございました!凄い励まされたので更新頑張ります! (2017年3月5日 2時) (レス) id: 5637995c07 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - コメント失礼します!とっても面白いです!物語の世界に引き込まれました!!是非更新していただけると嬉しいです! (2017年3月2日 20時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
きたの赤身(プロフ) - 月苺さん» ありがとうございます!KOUHEIさんをブラックキャラにしていいのかと思いながら書いていたので(笑)、気に入って頂けてるなんて嬉しいです!更新頑張ります!! (2016年12月16日 15時) (レス) id: 5637995c07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きたの赤身 | 作成日時:2016年11月8日 3時