君と僕だけの時間 (ページ3)

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その3 金髪と引き笑いページ3

「山中拓也です。よろしくね、水沢さん」
山中君は、先程と変わらない笑顔で私に話しかけてくれた。
大人しくしていたいから、あんまり話しかけないでほしいんだけど……。
『はい、よろしくお願いします……』
めちゃくちゃこっち見てくるな……

「たくやーーー！！」
さっき、私をガン見してた金髪の男子だ。
こちらまで全力疾走してきた……。
そして私を見るなり
「こんにちは！転校生！！」
『……え？』
「あきら、転校生やなくて水沢さんやで笑」
「あーそうやった。ごめんな、転校生！！」
「いや、だから笑」
山中君凄い笑ってるじゃん。
必死に堪えてるけど。
「冗談やって。俺、村上彬な。あきらって呼んでええから！」
『えっと、じゃあ、村上君で……』
「もー、恥ずかしがらんでもええのに！」
「ごめんな水沢さん。無理せんでええから」
『はい、ありがとうございます』
村上君って絡みづらいな……。
でも、山中君は落ち着いてて、優しくて、なんか安心する。

水沢さん、少し笑ってる。
顔がめちゃくちゃ引きつってるけど笑
あきらのお陰やな。
もっと水沢さんが知りたい。

Aの事が、もっと知りたい。