鬼札【鬼滅の刃】 弐

伍拾玖 ページ16

妾は自分の腕を怪我させて血を地面に流す。


【花鳥風月 神風】


神風は亜空間を作り出し、他の場所につなげて現時点から離れることができるワープのような作用を持つ血鬼術であるが、


この吉原全体を覆い対象人物の位置を探すこともできる。


宇髄「A！？」


貴「・・・京極屋から上弦の鬼の気配がある。


もしかしたら我妻君はそこに遭遇してしまったかもしれない。


天元、潜入捜査から上弦の鬼の討伐に切り替えるぞ！」


宇髄「お前たちを巻き込んで済まなかった。


仲間の奴を助けに行くが、お前たちは避難しろ！」


だが、竈門君も嘴平君も避難することはなかった。


妾は京極屋にいち早く潜入し、上弦の鬼の位置を把握する。


しかし、鬼の肉を長い間口にしていないので迂闊に連続攻撃はできない。


考え事をしていた瞬間、帯(・)に巻き込まれる。


？「美しい人ね！鬼殺隊が動いているから帯に保存しよ！」


妾はわざと(・・・)帯の中に入る。


さて、ここで待機することにするか・・・。


着物を脱いで鬼殺隊士の服が現れる。


え、鬼殺隊士の隊服を持っていたの！？


そりゃ、持っていない訳ないじゃないか。あまり着ないだけだけど。


如何やら彼女は妾の顔をちゃんと見ないで取り込んだようだ。


知っている筈なのにね・・・。“ボク”のことを。

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