上弦の弐は僕の兄ですが何か？弐【鬼滅の刃】

伍拾弐話 ページ4

猗窩座side


目の前には童磨・・・いや、童磨に化けた遮那王がいる。


遮那王はAの鬼の名だ。


俺は奴が人間だった頃から知っている。


奴は強い奴だ。今も昔もずっと・・・。


最初は女だと侮っていたが基礎はしっかりしていた。


すぐに俺を追い越し上弦の位よりも上の位・“朔月”になった。


だが、奴は慈悲深い奴だ。主食でしかない人間に手を差し伸べ助けている。


人間の頃の名残だろう。


奴は童磨と違って人間の頃の記憶は無い。


無惨様がお消しになったのだ。


人間だった頃、ずっと浮かべていた笑顔が消えた。


代わりに表面だけの薄っぺらい作り笑いしか浮かべなくなった。


＿＿＿それか無表情。


50年前、奴が死んだと聞かされたときは驚いた。


それと同時に、安堵感を感じた。


やっと解放されたんだな、と。


・・・今目の前にいることが信じられないが、奴は生きている。


仲間を守る姿が人間だった奴の姿が重なり、良かったと感じている。


＿＿＿一方、無惨様の力として鬼殺隊を滅ぼさなければいけない。


俺は、どうすればいいんだ・・・？


猗窩座side end

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