美形嫌いのチキュートリップ【王様戦隊キングオージャー】

初めまして女王様 ページ8

「ギラ。随分と到着が遅かったわね、今セバスに言ってお茶を入れ直してる所よ」
「ごめん、ヒメノ。ちょっと話し込んじゃってさ」
「別にいいわ、怒ってないから」

美しく花びらが舞う空間に煌びやかな装飾が施されている。絵に描いたような王の空間だ。昔見たフランスのなんたら文化とかこう言うのだったっけな。

「と言うよりも、その子が例の地球からやってきた子？随分かわいらしいわね」

パチリと目が合う。いや、かわいいのはどっちだ。初めましてのはずなのにもう既に好感度が高い、これが美形と呼ばれる人たちの特権だ。そう考えると少し身構えてしまう。

「緊張しないで、ちょっと身体検査するだけだから」
「そうだよA、ヒメノは優しいから安心して」
『う、うん…あの、よろしくお願いします』
「えぇ。こちらこそ」

にこりと微笑む。ぐっ、美しい。全身から発せられるキラキラオーラをまともに喰らったので手で防御してなんとか乗り切る。…二人から変な目で見られた。そりゃそうだ、恥ずかしくなったので手を下ろした。

「じゃあ私と貴方は医務室に行くからギラはここで待ってて」
『ヒメノ、僕も着いていくよ』
「何言ってるの、乙女の裸を見るつもり？」

ヒメノさんが冗談めかして言うと、それを間に受けたギラがぼんっと音を立てて顔を真っ赤にした。あ、湯気出てる。

「そう言うわけで行くわよ」
『は、はい』

半ば引きづられながら、ゆでだこ状態のギラを置いて部屋を後にする。白魚の様な手に華奢な体つきどう考えても私より細く見えるのに掴まれた腕は力強く握りれており振り解けそうにもない。
大人しく引きづられよう。床に埃も落ちてないし。

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