Let's お茶会 ページ15
「じゃあ、テテとトトが送っていってくれるらしいから。楽しんでくるんだぞ」
『うん、ありがとうギラ。それに、えっとテテとトトも』
後ろで待機している大きな二匹?のてんとう虫の形をしたロボットに声をかける。恐らく私とギラにしか聞こえてないであろう声がどういたしましてと返事をした。
『じゃあ行ってきます、多分そんなに遅くはならないと思うけど』
「ヒメノの所に行くんだからそんなに心配はしてないよ、ヒメノにはよろしく言っておいてくれ」
『うん。分かった、じゃ』
「気をつけてな」
ギラに見送られながらテテの機体に乗り込む。クワゴンに比べると数段狭くはあるが一人が乗る分にはなんの申し分もない。イシャバーナに着くまでの間ゆっくりしていよう。
(それにしても、ヒメノの言う友達ってどんな人なんだろ…)
ヒメノみたいにドレスを着たthe・貴族みたいな感じ?それとも私みたいな庶民、それとも…。思考を張り巡らせていると気づけば瞼が下りていた。次に意識が戻ったのは目的地についたと知らせてくれるテテとトトの声が聞こえた時だった。
『ご、ごめん。寝てた。もう着いたんだ、ふたりとも送ってくれてありがとう。帰りもまたよろしくね』
任せて、と翅を動かすふたりを後にしてヒメノの待つフラピュタル城へ向かう。
履き慣れないパンプスに足を取られながらも無事到着することができた。王座に行くと今日も煌びやかな姿をしたヒメノが待ち構えていた。
「あら、Aよく来たわね。目的の時間より、少し早めだけど」
『あ、ごめん…元いた世界の癖で。まだ準備できてなかった?』
「それは平気。もう準備は出来てるから」
とりあえず案内された温室へと向かう。年中花が咲き乱れるこの城ではどこにいても華やかな香りが漂ってくる。温室の中心にあるちょこんと置かれたテーブル、そして椅子。椅子に腰を下ろしヒメノ、もう一人の参加者が来るのを待つ。
ガラス越しに春のような日差しに照らされ体がポカポカする。
すると、温室のドアが開く音がする。その人物が入ってくると同時に、暖かいはずの温室の中に雪が舞ったような気配がした。
「…お前が、ヒメノの言っていた流れ者か?」
その人物は開口一番そう言い放った。
『は、はい…。そうです、Aと申します』
「…私の名前はリタ・カニスカだ」
『そ、そうですか…。か、カニスカさん?今日はお茶会楽しみましょうね』
「…そうだな」
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さもえど(プロフ) - *桜もち。さん» コメントありがとうございます😭こちらこそ素敵なイベントに参加させていただいて光栄です!あと、すごく楽しいです!作品の感想もありがとうございます!!! (12月22日 16時) (レス) id: c71a97a44f (このIDを非表示/違反報告)
*桜もち。(プロフ) - イベント参加ありがとうございます💖トリップ系あまり読まないですが、とても面白いです✨ゲロウジームを可愛く思ったりリタ様の趣味に気付いたりする夢主ちゃんが愛おしいです…!続き楽しみにしてます! (12月21日 19時) (レス) @page18 id: 17da285f26 (このIDを非表示/違反報告)
さもえど(プロフ) - 桜姫さん» 桜姫様、リクエストお受けしました!ラクレス様素敵ですよね、是非書かせていただきます!それと、いつも作品見てくださってありがとうございます。 (12月7日 23時) (レス) id: c71a97a44f (このIDを非表示/違反報告)
桜姫(プロフ) - いつも読ませて頂いてます❗️クリスマス番外編のでラクレスとかは大丈夫でしょうか? (12月7日 13時) (レス) @page13 id: 533f7f5ed0 (このIDを非表示/違反報告)
さもえど(プロフ) - しおりさん» ありがとうございます、励みになります☺️ (11月20日 0時) (レス) id: c71a97a44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さもえど | 作成日時:2023年11月19日 1時