美形嫌いのチキュートリップ【王様戦隊キングオージャー】

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聞いたことのない国名だ。それに奇妙なのは日本語が通じるのにこの人の服装は日本のものとは異なると言う点。言うなればコスプレイヤーの人たちが着るような様な服を着ている。

『わ、私は日本から来ました。えーっと…I'm from Japan』
「日本…、ってもしかしてプリンスがいた所！？」

誰だそいつ。日本で思い出すプリンス？ディズニーか何かか？いやあれは海外か。分からない、ここはどこなんだ。ぶんぶんと頭を振って辺りを見回すが全く知らない景色ばかりで眩暈がする。

「あの！落ち着いて聞いてください」
『は、はい…』
「多分あなたは別の世界からワープして来たんだと思います」
『は？ワープ？』

はい。神妙な面持ちで頷く彼は嘘をついていないのだろう。頭が痛くなってくる。そんな訳があるのか、まるでラノベじゃないか。なろう系の。

「とりあえず、イシャバーナで診察してもらいましょう。体の具合が心配だ」
『ちょっと、まだ頭が追いついてないんですけど…』
「確かにそうですね。今の状況はとても不安だと思います。…でも安心してください、僕が貴方のことを絶対に守りますから！」
『……なら、安心ですかね』

パッと花が咲く様な笑顔を見せるギラ？のおかげで少し冷静さを取り戻すことができた。でもこれからどうしていくべきなのか、その不安が消えることはない。私は一体どうなるのだろうか。

拝啓、お父様お母様。ワープホールを抜けるとそこは異世界でした。

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