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「…スズメから、コーカサスオオカブト城に滞在していた際、A殿が訪ねて来てくれたから寂しい思いをしなかったと聞きましてね」
『いえ、そんなこと!逆に私の方がスズメちゃんにお話聞いてもらってるみたいなものなので』

実際そうである、王様戦隊のメンバーには恥ずかしくて出来なかったギラに関する恋愛相談をスズメちゃんにしてただけ。だから、本当にお礼を言われることなんてしてない。

「いやいや、それが有難いのですよ。スズメは小さい頃から私と片時も離れず過ごしていた為、同世代の女の子と話す機会が少なくてですね」

おいおい、と袖口で顔を覆いお得意の泣き真似をする。

『カグラギは本当にスズメちゃんが大切なんですね。』
「ええ、もちろん。目に入れても…いや、体中の穴という穴に入れても痛く無いほどかわいい妹ですから」
『何回も聞きましたよ、それ』
「いやはやお恥ずかしい」

軽い調子で会話が弾んでいく。その後も、国についての話やリタさんのかわいいもの好きがもう隠せないレベルに来ているとかそういった他愛のない話を続けた。
そうするとカグラギが歩むのをやめこちらに向き返る。

「着きました。ここか目的のお店です、では入りましょうか」
『はい、…わっ』

意外にも連れてこられたお店は純喫茶風のおしゃれな外装でいかにも若者ウケが良さそうな場所だった。失礼な予想かもしれないが定食屋さんにでも連れて行かれるのだろうと思っていたのですっかり拍子抜けしてしまった。

店内に入り挨拶をしてくる店員さんに軽く会釈を返し、席に着く。それぞれの注文を済ませてまた会話を再開する。

『なんだか意外。こう言うお店に来られるんですね』
「いえ、こう言うことにはからっきしでして…実を言うとスズメに教えてもらいました」

なるほど、手を叩き納得する。確かにスズメちゃんは流行の波にきちんと乗るタイプだった。恋愛相談に乗ってもらっていた時も何度かこういった系統のお店に来たとこがあることを思い出した。

「A殿が少しでも喜んでくれたら…と思いましてね…」

恥ずかしそうに頬を掻くカグラギに何故かキュンとしてしまった。あれ、私ってそんなに早く好きな人が変わるタイプだったっけ。

−3→←案外あっけない(カグラギ・ディボウスキ)



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*桜もち。(プロフ) - さもえどさん» シチュエーションはお任せして大丈夫ならお任せしたいです!甘めだと嬉しいです! (11月10日 7時) (レス) id: 849756f787 (このIDを非表示/違反報告)
さもえど(プロフ) - *桜もち。さん» それと、オススメありがとうございます☺️ぜひ見させて頂きます! (11月9日 22時) (レス) id: c71a97a44f (このIDを非表示/違反報告)
さもえど(プロフ) - *桜もち。さん» *桜もち。様、リクエストお受けしました。私もグローディ様好きなので有難いリクエストです!短編を書くと言う形でリクエストにお答えするのですが、どの様なシチュが良い等のイメージがお有りでしたら、それも教えていただけたらと思います。 (11月9日 22時) (レス) id: c71a97a44f (このIDを非表示/違反報告)
*桜もち。(プロフ) - リクエスト失礼致します!もし宜しければグローディ様でお話を作って頂けると凄く嬉しいです!ご検討よろしくお願いします!あ、あと余談ですが個人的にはタイムレンジャーおすすめです✨ (11月8日 17時) (レス) @page10 id: 849756f787 (このIDを非表示/違反報告)
unnkochan(プロフ) - さもえどさん» 楽しみに待っております! (11月7日 23時) (レス) id: 3310dc048d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さもえど | 作成日時:2023年10月29日 2時

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