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「なあ、」
呼びかけに反応してヤンマの方へと向き返った瞬間、顔を掴まれた。
『え?』
ヤンマの無骨ながら長く綺麗な指が何故か私の顎を掴んでいる。人差し指に搭載されている電子機器だろうか、何かチクチクした感触もする。
「A。お前、本当に鈍感タヌキだな」
『ねえ、さっきからそれ何?』
「ばっか、まだ分かんねえのかよ」
しょうがねえな、と小さく舌打ちしたヤンマがジッと私の方を見つめる。何処までも深い青色の瞳に、自分の姿が反射してるのが分かる。
「この俺様がわざわざ様もねえのにシュゴッダムになんか行くと思ってんのか?」
何かの答え合わせが始まった。答えが何かはわからない。ただこれをしているヤンマの表情がいつもより幼く見える。それだけが感じ取れた。
「わざわざ長ったらしいスピーチなんかも最後まで聞いてよ、得意でもない外交にまで手ぇ付けてんだよ」
『どっ、どういうこと?』
「…このスカポンタヌキ、分かんねえならお仕置きだな」
その瞬間。青に飲み込まれた。
『…!何してんの!』
「あ?お子ちゃまのAはキスも知らねえのかよ、もっと教えてやろうか?あ?」
『いらない、結構です!てかなんで!?』
顔が熱い。さっきとは別のベクトルで顔が赤くなっている気がする。
「好きな女にキスしただけだよ、悪いか?」
『急にキスしてくるなんて非常識だ、よ…。』
カッと目を見開く。自分の意図が伝わって満足したのか目の前の男はニヤケ面を加速させていった。
『私のこと、すきなの?…ヤンマ』
「おうおう、ようやく正解したかよ。この鈍感タヌキ」
分かったら早くギラの事なんて忘れろ。そう言ってもう一度キスをされる。
至急、私の記憶を司っている部分へ。今私の中に大きな不具合が起きました。CPU?ストレージ?ドライブ?何かがハッキングされた模様です。
「俺様が塗り替えてやる。覚悟しとけよ」
至急、私へ。
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*桜もち。(プロフ) - さもえどさん» シチュエーションはお任せして大丈夫ならお任せしたいです!甘めだと嬉しいです! (11月10日 7時) (レス) id: 849756f787 (このIDを非表示/違反報告)
さもえど(プロフ) - *桜もち。さん» それと、オススメありがとうございます☺️ぜひ見させて頂きます! (11月9日 22時) (レス) id: c71a97a44f (このIDを非表示/違反報告)
さもえど(プロフ) - *桜もち。さん» *桜もち。様、リクエストお受けしました。私もグローディ様好きなので有難いリクエストです!短編を書くと言う形でリクエストにお答えするのですが、どの様なシチュが良い等のイメージがお有りでしたら、それも教えていただけたらと思います。 (11月9日 22時) (レス) id: c71a97a44f (このIDを非表示/違反報告)
*桜もち。(プロフ) - リクエスト失礼致します!もし宜しければグローディ様でお話を作って頂けると凄く嬉しいです!ご検討よろしくお願いします!あ、あと余談ですが個人的にはタイムレンジャーおすすめです✨ (11月8日 17時) (レス) @page10 id: 849756f787 (このIDを非表示/違反報告)
unnkochan(プロフ) - さもえどさん» 楽しみに待っております! (11月7日 23時) (レス) id: 3310dc048d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さもえど | 作成日時:2023年10月29日 2時