再起動を開始しました。(ヤンマ・ガスト) ページ13
「おい、スカポンたぬき。んなしみったれた面してどこ行くんだよ」
なんて間の悪い男だ、心の中で悪態をつく。
でもまあ、誰かに慰めて欲しいと思ってたところだから丁度いいかと開き直って振り返る。
『なに、ヤンマ。喧嘩売ってる?』
「売らねーよ、バカ。売ってきてんのはそっちだろうが」
『うるさい、今傷心中なの!』
「そーかよ。…どうせあのタコメンチに告ってフラれたとかだろ」
なんだ、こいつ。なんで知ってるんだ。
思わず眉間に皺がよるが、このまま赤く腫れた目に皺までよったらとても見てられない姿になってしまう為すんでの所で抑える。
『だったらなに?別にヤンマに関係ないでしょ』
「は?お前それ本気で言ってんのかよ、だとしたらよっぽどの鈍感タヌキだな」
『なにそれ。新しいタヌキ作んないでよ』
「はいはい、…たくっ、しょうがねえな」
着いて来い、そう言って手を引かれる。
言われるままについて行く。すると、ヤンマが用意していたのかそこにはゴッドトンボが待機していた。
『なんでゴッドトンボが?』
「ちょっくらンコソパまで飛ぶんだよ、分かったら黙って俺について来い」
『分かったけど。…強引な奴め』
「聞こえてんぞ、コラ。悪かったな、俺はギラと違って紳士じゃねえんだ」
なんでいちいちギラを引き合いに出してくるのだろうか、疑問が湧いてくるがまあこの人叡智の王だし、何かしらの理由があるのかな。とりあえず適当に流すか。
『別に、ヤンマはヤンマじゃん。私今ヤンマと話してるんだけど』
「んだよ、Aのくせにいいこと言うじゃねえか」
『言うよ、私も!あるじゃん、国民に向けてのスピーチの時とか!』
「あぁ、言われてみれば。確かにお前のスピーチ毎回いい事言ってるな」
意外だ。
目の前で、私が過去に話した内容を繰り返すヤンマを見てそう思う。
ヤンマってスピーチの時寝てそうなのに、しかも私が何言ったか覚えてもくれてる。
(…うれしいかも)
いやいや、これだけの事で喜んでしまう自分のチョロさに呆れてしまう。
「お前さ、」
『ん、なに?』
無事ンコソパに着陸したゴッドトンボから降りる途中、ヤンマが突然口を開いた。
「なんであのタコメンチのこと好きなんだよ」
『え、聞くの?』
「聞いて欲しかったんじゃねえのかよ」
『いや、そうだけど』
なんでって。首を捻り考えるがなかなか頭の中に浮かんでこない。フィーリングとかそう言うものだと言いたいがそれもなんだかしっくりこない。
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*桜もち。(プロフ) - さもえどさん» シチュエーションはお任せして大丈夫ならお任せしたいです!甘めだと嬉しいです! (11月10日 7時) (レス) id: 849756f787 (このIDを非表示/違反報告)
さもえど(プロフ) - *桜もち。さん» それと、オススメありがとうございます☺️ぜひ見させて頂きます! (11月9日 22時) (レス) id: c71a97a44f (このIDを非表示/違反報告)
さもえど(プロフ) - *桜もち。さん» *桜もち。様、リクエストお受けしました。私もグローディ様好きなので有難いリクエストです!短編を書くと言う形でリクエストにお答えするのですが、どの様なシチュが良い等のイメージがお有りでしたら、それも教えていただけたらと思います。 (11月9日 22時) (レス) id: c71a97a44f (このIDを非表示/違反報告)
*桜もち。(プロフ) - リクエスト失礼致します!もし宜しければグローディ様でお話を作って頂けると凄く嬉しいです!ご検討よろしくお願いします!あ、あと余談ですが個人的にはタイムレンジャーおすすめです✨ (11月8日 17時) (レス) @page10 id: 849756f787 (このIDを非表示/違反報告)
unnkochan(プロフ) - さもえどさん» 楽しみに待っております! (11月7日 23時) (レス) id: 3310dc048d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さもえど | 作成日時:2023年10月29日 2時