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今夜は月が綺麗なようで(ジェラミー・ブラシエリ) ページ1

「やあ、お前さん。今夜は月が綺麗な夜だねえ」

最悪だ。今一番会いたくない奴が来てしまった。急いで濡れた頬を拭う。前髪も軽く手でといて少しは整った状態であって欲しい、そう懇願しながら後ろを振り返る。

『こんばんは、ジェラミー。』

言いかけた途中で台詞が止まる。いや、止められた。

「お前さん、俺とお揃いかい?」
『え?』
「ほら。ここ」

そう言ってジェラミーが自身の目元をトントンと指で叩く。
はっ、と思い自分の瞼に触れる。案の定泣き腫らしたそこは薄皮が剥がれてじんと熱を持っていた。ジェラミーの目元はほんのりと紅がさされている。私の目がジェラミーとお揃いということはつまりそういうことだ。

…多分この人には全部お見通しなんだろうな。
もう隠すのもバカらしくなった。
フラれちゃったんだ、私。そう言おうと口を開く。

『あのさ、』
「言わなくて結構。全て行間が語ってくれたよ」
『そっか』
「そうさ。今のお前さんはまるで俺みたいだ」

ジェラミーが満足げに手を広げポーズをとる。いつもの、何かを大袈裟に語る時のポーズ。
私には、何を言ってるのかピンとこなかった。何が同じなのだろうか、頭の中で考える。答えが出る前にジェラミーがまた話を再開した。

「お前さんはきっと、恋と憧れの狭間にいるんだよ」

きっとね、そう言うとジェラミーの視線がこちらへと向く。ぱちりと目が合い逸らすことが出来なくなってしまう。

『恋と憧れの狭間…?』
「そうさ、身に覚えがあるだろう?」

その瞬間私の頭の中にギラの姿が浮かんだ。王であるはずなのに血筋だけしか取り柄がなかった私とは違う。自分の力で王へと成し上がった、勇敢で人一倍心優しいギラ。
私が好きだった。恋してたギラ。

また涙が溢れだす。

「…提案だ、どこか人目につかない場所に移動しないかい?お前さん、一国の王としてその姿を人に見られるのは嫌だろう?」

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*桜もち。(プロフ) - さもえどさん» シチュエーションはお任せして大丈夫ならお任せしたいです!甘めだと嬉しいです! (11月10日 7時) (レス) id: 849756f787 (このIDを非表示/違反報告)
さもえど(プロフ) - *桜もち。さん» それと、オススメありがとうございます☺️ぜひ見させて頂きます! (11月9日 22時) (レス) id: c71a97a44f (このIDを非表示/違反報告)
さもえど(プロフ) - *桜もち。さん» *桜もち。様、リクエストお受けしました。私もグローディ様好きなので有難いリクエストです!短編を書くと言う形でリクエストにお答えするのですが、どの様なシチュが良い等のイメージがお有りでしたら、それも教えていただけたらと思います。 (11月9日 22時) (レス) id: c71a97a44f (このIDを非表示/違反報告)
*桜もち。(プロフ) - リクエスト失礼致します!もし宜しければグローディ様でお話を作って頂けると凄く嬉しいです!ご検討よろしくお願いします!あ、あと余談ですが個人的にはタイムレンジャーおすすめです✨ (11月8日 17時) (レス) @page10 id: 849756f787 (このIDを非表示/違反報告)
unnkochan(プロフ) - さもえどさん» 楽しみに待っております! (11月7日 23時) (レス) id: 3310dc048d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さもえど | 作成日時:2023年10月29日 2時

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