桜の咲く頃に Ⅰ 過去編 (ページ7)

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過去ページ7

〈佐久間side〉

小学生の頃の俺は引っ込み思案で内気な性格だった

友達も少なかった

そんな俺と仲良くしてくれた親友がいた

休み時間には大好きなゲームや漫画の話を一緒にした

放課後にはランドセルを玄関に急いで置いて、公園でお菓子を食べたり日が暮れるまで一緒に遊んだ

そいつは本当に優しくて、おしゃべりな俺の話をいつも相槌をついてうんうんって笑って聞いてくれた

周りのザ・陽キャって感じの奴らはそんな俺らのことを「オタク」とか「陰キャ」って馬鹿にしてたけどそんなのちっとも気にならないくらい楽しい毎日だった

中学生になって俺はジャニーズに入所した

色んな人と関わっていくうちに少しずつ内気だった性格も変わってきて周りの輪に溶け込むのがうまくなった

その影響か中学1年生の頃は小学校の時と同じようにあいつと過ごしていたけど、中学2年生になるとクラスが離れたのもあってあまり関わらなくなっていた

逆に小学生の時に俺らを「陰キャ」って馬鹿にしてきた様な奴らと関わったりすることの方が多くなった

クラスの中心に立って笑いをとって「佐久間おもろwwwwwwwwww」とか「めっちゃダンス上手いじゃん！！お前すげぇぇぇwww」って褒められることが嬉しくて………

いつの日か歯止めが効かなくなって、褒められることに自分の承認欲求を満たす様になった

親友「あっ！佐久間くん！この前の新作見i………」

佐久間「ごめん、ちょっと今急いでて」

親友「あっ…そっか…ごめんね！じゃあまたね！」

だから……いつからかあいつが話しかけてきてもそっけない返事で返す様になった