Agapanthus (ページ35)

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ソクジンさんの部屋の間取りは僕の部屋とほぼ同じ。

だけど僕よりものが沢山あってぬいぐるみとかよく分からない置物とかでっかいテレビとかがある。

そして何よりゾッとしたのが……

JN｢みて、この部屋ぜーんぶAだらけ。｣

僕の部屋でいうところの使ってない客室に、僕の子役時代から今までの雑誌とかポスターとか、事務所が出した僕が制作になんら携わってないぬいぐるみとかが飾られている。

鳥肌が止まらなくて、なんでこんな人たちのこと少しでも好きって思ってしまったんだろうと後悔する。

JN｢ねぇ、｣

｢……っ、｣

いつのまにか背後をとられていて、後ろからハグされた。

何やら手の動きが怪しい。

JN｢先月の雑誌さ、ちょっと露出したよね……｣

｢ひっ、｣

上の服の中に手が忍び込んでくる。

先月の雑誌……？

露出なんてしたかな。

JN｢ほら、これ。｣

うわ、切り抜かれてる……

僕が腕を上げた時にお腹がちょっと見えたやつだ。

こんなの記憶に残ってないくらいなのに。

JN｢事務所に電話入れそうだったよ。｣

｢や、やめて…ください、｣

JN｢もしこの先これ以上の露出を求められたら僕らに言ってね。｣

言ったらどうなるんだ。

想像がつかないのが逆に怖くて必死に頷いた。

JN｢まあ、ほかのメンバーも家のどこかにこういうゾーンがあるよ。｣

……ほんとに引く。

怖すぎる。

JN｢さ、リビングに戻ろうか。｣

嘘みたいに爽やかな笑顔。

これがアイドル。

これが、世界を股に掛けるアイドル……。

JN｢お腹すいたよね。何か作るよ。ラーメンでもいい？｣

｢え……ぁ、はい。｣

ソファに座らされてからソクジンさんがキッチンに向かうのをみる。

手伝った方がいいかな。

邪魔かな。

JN｢テレビでも見てて。｣

そう言ってチャンネル操作をするソクジンさん。

テレビに写ったのはライブ映像。

BTSのコンサートの映像だ。

はじめてアイドルのコンサート映像を見る。

やっぱりドラマや映画、舞台と違って迫力ありそう。

画面越しでも伝わってくる。

何よりファンの熱気がすごい……。

魅入ってると、いい匂いがしてきた。

JN｢はい、どーぞ。｣

｢ありがとうございます。｣

おいしそ。

｢いただきます。｣

JN｢ん、いただきます。｣

めちゃくちゃ美味しい。

朝からちょっと刺激だけど、辛くて美味しい。

JN｢あともうちょっとでホソガとテヒョンイが来るよ。｣

え、もう誰か来るの……？