Agapanthus (ページ5)

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一か月前ページ5

･A

僕は子供の頃からの貯金でマンションを買いました。

あぁ、借りたんじゃなくて……買いました。

我ながら笑っちゃうほど財力があって、どうせならセキュリティが高すぎる場所に住もうと思って。

僕が実家にいると、オンマやアッパに迷惑がかかっちゃうから家を出てきたんです。

二人とも、何度かこの家に来たことがあって来る度にセキュリティに関心していました。

建築家のアッパとオンマが言うんです、間違いありません。

……僕も、そう思ってたんですけど。

最近ひどく寝つきが悪くなって……

なんだかマンション内で誰かにみらてるような気がして、ソワソワするようになりました。

日を重ねる毎に、目が増えているような気がして……。

"目"は、たまに正体を表しました。

僕より背の高い男です。

この人だって、確証はないけど雰囲気そんな気がして僕はどうしてかその人とばったり会った時に挨拶しました。

我ながら馬鹿だと思います。

ストーカーかもしれないのに、危険だった……。

？｢おはようございます。｣

帽子で目元はよく見えなかったけど、想像してたより爽やかで驚きました。

それと同時に安堵して、特にマネヌナには相談しなかったんです。

ごめんなさい。

だけど……

？｢今日はこの後仕事とかあるんですか？｣

？｢いつか一緒にお仕事出来る日を楽しみにしています！｣

わけが分からなかったです。

ほんとに、変な人かもって思った時には遅くて。

変な人が増えていく。

初めは1人だったのに、2人、3人、4人……

最終的には7人くらい。

相変わらず帽子で影って目元は見えなくて、たまにマスクもしてたりするから分からない、でもエレベーターで密室になると絶対話しかけてくるんです。

ただそれだけの人たち。

｢お兄さんたち、だれ？｣

ある日、勇気を振り絞ってそう聞きました。

すると可笑しそうに笑って、こう言ったんです。

？｢秘密。｣

色んな笑い声が聞こえてきて、まるで悪魔の合奏のように聞こえました。

キュッキュッ、あは、堪えきれないような笑い声。

｢割と不思議な体験だと思う。｣

mn｢そんなやばい話ちゃんと報告してよ！馬鹿なの！？｣

また別のドキュメンタリー番組のアンケート回答。

最近あったちょっと不思議な出来事の話を聞かれたから答えたけど怒られた。

mn｢ていうか、もしかしてその変な人たちって、｣

言いかけたところで扉のノックする音が聞こえた。