ラプラスの天使【d!】 (ページ16)

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第16話ページ16

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「おいゾムー俺らこんなとこ連れてきて何するつもりや」

「俺あっち帰りたいんやけど」

駄々をこねるアホ2人にさっきあった話をする。案の定俺らと同じ反応をした。

「ちゅうことやから取りいくで」

「ならなんでナイフ持ってないん？どーやって取るん？」

あっ

木の上にぶら下がってる果物は手じゃちぎりにくい。だからナイフとか刃物を使って取るのだが持ってくるのを忘れてしまった。籠は持ってるけど

「……」

「まぁええわ。精力(・・)使えば簡単に採れるやろ」

「えでもそれ他の人に見られたらダメなんやろ？」

「こんな森の中誰もこーへんこーへん」

「…せやなっ！」

まぁいけるやろ！…と3人でそれぞれ精力を使って淡々と果物山菜を収穫していく。

「シッマ氷くれ～」

「はいよ～」

シッマの精力、『水を氷に変換する力』で新鮮な状態にして籠へ。

「おーいこっちは全部終わったぞ〜そっちは？シャオロンさん」

「んーあと3つ」

しゃあない手伝ってやるかぁと言って水バケツを置きシャオロンの元へ走るコネシマ。あいつあっちにもあるからって……先これ片付けろよなぁ…

川に水を戻していると、2人の会話が聞こえてきた。

「お前最近なんかぁ…精力小さなってない？」

「は？お前よりはあるわっ」

「お！言ったなお前っ！」

「どっちがあるか勝負するか？！お前！」

今にも取っ組み合いが始まりそうな光景を眺めながら、確かにシャオロン前より力しょぼくなっている気がする…と手を顎にあてる。
あいつなんか悩みでもあるかなぁ…

「ほーら、俺、氷城作れるんやでぇ？お前には無理やろ？w」

「はっ！そんなん赤子でも作れるわ！俺なんて土の水から生き物作れるしぃ～」

シャオロンは氷城のミニモデル的なやつを作り出し、コネシマは地面から氷の木を作り出していた。

「おいゾム！どっちの方が凄いと思う！？」

2人同時にこっち振り向くなぁ…

「ん〜どっちも凄い」

「だからどっちっ！？」

「どっちかや言うてんねんっ！」

面倒くさ。

ほんなら適当にコネシマにしとくかぁと人差し指を出す。すると、後方からガサッと草が擦れる音。

！！っ

あたりに緊張が走った。

「誰やっ！」

すぐに出てこないのをみると、グルッペンでもトントンでもない。それを察するに知り合いではない誰かだと分かった。もしかしたら敵かもしれない、と俺らは身構える。

姿を現した瞬間拘束するつもりで出てくるのを待つ。

そして、足音を立てながら出てきたのは…

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