第四話 ページ5
次の日。
いつも通り授業を流し聞いてお昼。
杏奈「あー、Aまたウィダーだけじゃん、ちゃんとしたの食べなよ！！」
「えーお腹空かないんだもん」
僕はウィダーを、杏奈はお弁当を食べながら話す。
杏奈は女の子ってすぐわかるんだよねー…
髪長いからかなぁ
「髪、伸ばそうかなぁ」
杏奈「え？」
夜久「なんで？」
僕の言った言葉に杏奈ではない知らない声が聞こえてそっちを見る。
そこには山本と知らない先輩らしき人。
「…」
杏奈「…」
夜久「…」
山本「…」
「誰？」
ずっと誰も声を出さないのでとりあえず聞いてみた。
すると僕より高いけど山本より低い背にベージュ髪の先輩は笑って口を開いた。
夜久「いきなりごめんな、俺は夜久衛輔、3年バレー部。君は？」
バレー部ってことはまたマネージャーやらないかってことか…
てかなんで先輩連れてきたんだよ、って目で山本を睨むと笑ってきやがった。許せん。
「僕は猫羽A、バレー部の先輩が僕に何か？」
ニコッと笑顔を返しながら質問に答える。
すると夜久さんもすごい…なんて言うか弾けるような笑顔を向けてきた。
おおぅ、なんか…カッコいい。
夜久「猫羽だな！今日来た理由はまあ気づいてるかもしんねえけどマネージャーの件でちょっとな、」
「Aでいいですよ」
夜久「わかった、Aな。マネージャー、見学だけでも来てみない？」
「ンニャァ…無理です。僕は自分の楽しいことしかやらないです。最近楽しい遊び相手見つけたところ、でだす、です、から？」
最後の方敬語使い慣れてないから上手く言えなかった。
先輩とか今までいなかったし、遊び相手のお兄さんやお姉さんたちには普通にタメで喋っちゃってるし、仕方ないのだ、うん。
夜久「見学だけ！ウチのバレー部絶対楽しいから！とりあえず見学だけでも来てくれない？」
すごい寂しそうな顔でお願いしてくる…
ウニャア…僕こういう夜久さんみたいな人のこういう顔弱いのにぃ…
山本、知ってて夜久さん連れてきたな…この野郎。
「ウ"ウ"ー…わかりますした。今日見学だけ、行きます。」
山本「おぉ！！！！」
夜久「本当か？！」
ニャー♪すごいいい笑顔、
まぁ今日は遊ぶ予定もないし、楽しませてくれるなら行って損はないしね。
「ニャハハ♪もちろん、です」
夜久「まじか！ありがとな！じゃあまた放課後！あ、あと！」
上機嫌でクラスから去ろうとした所を、ピタッと止まって振り返る夜久さん。
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作者名：小豆 | 作成日時：2021年6月11日 15時
