第三十九話 ページ40
ゴールデンウィーク明けの朝。
走って教室に入る。
「杏奈！」
杏奈「うおぁ！？」
教室に入ってすぐに杏奈に飛びつく。
もちろん力のない杏奈は僕を受け止めきれず2人して床にそのままドスン。
痛い…と頭をさする杏奈に顔を近づけ大きな声で話す。
「杏奈！！僕すっごく綺麗な女の人と仲良くなった！」
杏奈「女の人と、仲良く？嘘、Aが？」
夢でも見てたんじゃないの？と呆れた顔で返してくる杏奈。
「夢じゃない！ほんとなんだ！！にゃ？そうだろ？山本！」
山本「うぇ？は、お、おう？」
ちょうど今入ってきた状況を理解できてない山本に話を振る。
多分山本、何が何だか分かっていないながら適当に返事したな。それでも第三者の声は信憑性があったようで、
杏奈「ヘェ〜すごいじゃん！Aが女子と仲良くなるなんてレアだね！」
放課後。
今日は部活は休み。
どの組織も特に目立った動きはしないようだし、暇だから久しぶりに甘いものを食べにいくことにした。
すると学校の門のところに小さな人影が、
杏奈「誰だろ、小学生？」
「んにゃ？あはは、僕の知り合いだ。僕に用事かな？」
いたのはコナン君。
明らかに僕を見つめているし、何か聞きたいことでもできたのかな？
僕と杏奈はとりあえずコナン君の元に近づき声を掛ける。
「何してるんだ？こんなところで」
コナン「…Aお姉ちゃんに会いたくて！」
杏奈「モテるやん」
コナン「ちょっと話がしたいんだ。ポアロにきてくれる？」
小学生とは思えない顔つきと言葉遣い。
この子、隠す意思あんのかな？
杏奈でさえ、あ、何かこの子変…とか言ってる。
「別にいいけど、杏奈も一緒だよ。後ポアロはやだな、あの店員嫌いだし」
コナン「じゃ、じゃあ違うところでも全然いいよ！」
「ン♪じゃあそこのファミレスで。いい？杏奈」
杏奈「まあ、いいけどさぁ、」
甘いもの食べたかった…シュークリーム専門店行きたかった…と聞こえるくらいの声量でぶつぶつ言う甘い物好き杏奈。
コナン君も杏奈を見てちょっと申し訳なさそうな顔をした。
「とりあえず行こっか」
コナン「うん！」
杏奈「はーぁーあ」
コナン「今日はいつもの男の人と一緒じゃないんだね」
もう杏奈は無視で行くのね、
コナン君は僕の手を繋ぎながら聞いてくる。それと同時に服の裾に何かを貼り付けたのもわかった。
盗聴器、かな？
「今日はあんなとデートの日だったの」
杏奈「そうだぞこのクソガキ」
「口悪っ」
コナン「ご、ごめんなさーい」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 18人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：小豆 | 作成日時：2021年6月11日 15時
