第二十九話 ページ30
しばらく歩いて行くと、遠くの方に研磨が見えた。
フェンスのとこに座って隣にいるオレンジ頭の、小…中学生?に見える男の子と話してる。
友達…かなあ?
黒尾「珍しいな」
「ン?」
黒尾「いや、研磨が初対面の相手とあんな風に話すなんて今までなかったからさ」
「元々の友達じゃない、んですか?」
黒尾「違う」
言い切った黒尾さん。
これぞ幼馴染の仲というものだろうか。
なんでも知ってるみたいだ。面白いなあ。声かけないのかな?って思って黒尾さんの方を見上げた時、その隣を歩いて通り過ぎて行くジンがいた。
「!!」
通り過ぎる時、たまたまか何か知らないが目が合った。
ジンはまっすぐ、道を歩いて行く。そう。歩いて行くその先には研磨と男の子がいる。
2人は僕たちに気づいていなければ歩いてるじんの姿も見えてない。いや、これが普通なんだけど、でも、なんだか嫌な感じで、焦る感じ。
「研磨!!!!」
孤爪「!」
歩いてるジンをも走って通り越して研磨と男の子の元へ行った。
黒尾さんは置いて来てしまったが何も考えていなかった。
孤爪「A」
日向「迎え?」
孤爪「うん。そうみたい…A大丈夫?」
「え…?」
2人の元へ来て、ジンが歩き去って行くことに集中していた。
そしたら研磨にわかるほど表情が取り繕えていなかったのだろう。ジンが去ったところで声をかけられた。
「ン!大丈夫!」
孤爪「そう…」
「友達できたの?」
孤爪「うん」
日向「俺!日向翔陽!高一!君は?」
明るく挨拶してくれる男の子、否、日向。
高校生だったのか、ごめん。
僕よりおっきいけどここまで小さい人初めてみたからびっくりだ。多分夜久さんより小さいよね。
「猫羽A。二年。よろしく日向」
日向「アっ、先輩だ!!すんません!」
「ニャハハ、いいよ全然そのままで、僕も敬語苦手だし」
日向「ニャ…ハハ?」
それにしても元気で明るい子だな。
まるで太陽みたいな明るい感じ。ん?TシャツにKARASUNOって書いてある。
うわあ!烏野の子か!バレー部!すごい偶然。面白い。
黒尾「研磨!Aちゃん!」
孤爪「クロ」
「あ」
黒尾さんの事すっかり忘れてた。
孤爪「じゃあまたね、翔陽」
「バイバーイ」
さっきまでの嫌な感じも消え、黒尾さんと研磨と一緒に宿に向かった。
でも当たり前か、こんな昼間っから何かやるほどジンも暇じゃないよね。
黒尾「Aちゃん、1人で突っ走って行くのやめようね」
「ニャハハ〜ごめんなさい」
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作者名:小豆 | 作成日時:2021年6月11日 15時