第二十五話 ページ26
コナンside
「や！久しぶりだね！えーと…コナン、くん？」
なんで、この人がここにいるんだ？
すごい笑顔だし、たしかにポアロでは俺から絡みに行ったけど、アレ以来会ってないし、連絡だってもらってないのに…
コナン「ひ、久しぶりだね…確か、Aお姉さん、だよね？」
「ンニャ？覚えててくれたんだ♪嬉しいなぁ」
コナン「どうしてここに？どこか行く途中？」
「ンフフ」
小学生の俺の身長に比べて高いこの人は上から見下ろしたまま、ニンマリと笑ってみせる。
「君を探してたんだよ。コナン君♪」
コナン「ッ！！」
なんとなく、すごい危なく感じた。
見えない何か。言ってしまえば殺気に似たものを。
その人は俺のすぐ目の前まで歩いて来て俺の目線に合わせるようにしゃがむ。
その過程の中も俺は猫に見つめられたネズミのように、動くことができなかった。
「はい！」
コナン「ッ…ぇ」
目の前に差し出された物。それを見てみると俺の蝶ネクタイ型変声機。
びっくりして自分の首元を確認してみるもののない。
え、俺探偵事務所出る時ちゃんとつけた…
なんで…
「あのカフェに行こうとしたらカフェの前に落ちてたんだ。君のだよね？」
コナン「あ、うん！ありがとう！」
お礼を言って差し出されたネクタイを受け取る。
さっきの殺気はなんだったのだろうか、今は何も感じない。ただの愛想のいい高校生だ。
「いやぁ、実は君のお姉さんに最初渡そうかと思ったんだけどさ、ソレ、お姉さんにバレたくないかなって思って君の場所聞いて来たんだ♪」
コナン「バレたくない？何が？」
「ニャハ、それ、変声機になってるよね♪あのお姉さんに知られてもよかった物だった？」
俺の手にあるネクタイを指差しながら、俺の目をまっすぐ見つめて説明するその人。
あぁ、たしかに蘭にコレ知られたら怪しまれるからな…
コナン「ん？」
あれ、この人、コレが変声機って知って…！！
コナン「あ、お姉さんさ、コレ…コレの事…」
「僕、これからポアロでご飯食べようと思うんだけど一緒に来る？部活までの間お話ししようよ♪」
コナン「………う、うんっ」
引き攣る顔を無理矢理働かせてポアロに向かうことを決めた。
蘭にお昼食べて行くと連絡してその人について行く。
クソッ、今日に限って安室さんはポアロにいないし…
あー…ただでさえNaughty catの事で頭抱えてんのにこの人のことも考えないと…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 18人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：小豆 | 作成日時：2021年6月11日 15時
