第二十一話 ページ22
夜。
海沿いの工場。
天井から入り組んだ工場へと侵入する。
確かここにバーボンのターゲットが縛られているはず、バーボンは表面上そいつを殺.さなければならない。
「ニャハハ」
ま、彼は公安だから殺.さないだろうけど。
入り組んだ天井近くで待っていると、工場の扉が開く。
どんなツラで入ってくるのかワクワクしてた。けど入ってきたのはバーボンじゃない。
いつかのカフェであった小学生。確か名前はコナン、だっけ？
コナン「いるんだよね？Naughty catさん。出てきてよ」
なんでバーボンじゃないのかなーと考えていたら先に話しかけられた。
僕がくることを予測していた？
この間も思ったけど、この子ただの小学生じゃない。
まぁいつまでも出ないのは可哀想だし、と上からその子の数メートル先に飛び降りた。
コナン「！」
「やぁ！こんばんは。…何驚いた顔してんの？」
コナン「あ、いや、本当に出てくるとは…」
小さい体でもわかりやすいくらい驚きを表してる。
この子も面白いなぁ、でもおそらくバーボンの協力者と見ていい。バーボンというより安室透。なんなら降谷零の。
「君、つるむ相手は考えた方が身のためだよ」
コナン「それって、ココに来るはずだった黒ずくめの組織の人の事？」
「ン〜♪バーボンって言うか、店員のアイツでもあり公安のアイツの事だよ」
コナン「なっ？！なんで…」
「ちょこっと調べただけだよ？それよりも…」
僕は深く被ったフードの中で背後を見やる。
僕がこの子の前に現れたところらへんから後ろのコンテナの影に人が1人、ずっといる。
十中八九バーボンだな。
僕はニヤッと口角をあげ言葉を続ける。
「僕を挟み込んで何を企んでいるのカナ？」
コナン「ッ…」
姿の見えないバーボンと目の前の子が息を呑んだのが分かった。
いい感じに警戒されてる。楽しい♪
コナン「た、企んでなんて…」
「話す上で姿を見せないのはおかしくないかい？」
僕がそう言うと黙ってしまった。
また明日も朝練あるからそこまで長くは入れないんだ。しょうがない。
「ニャー…出てこないなら無理矢理引き摺り出すよ？」
僕はそう言いながら太ももに大量につけてる武器に手をかけた。と同時にガタッと後ろから音がする。
そこには両手を挙げたバーボン。自然と口角が上がるのがわかる。
さぁ、何をする？何を要求してくる？
速くやろうよ。ゾクゾクして楽しい♪
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作者名：小豆 | 作成日時：2021年6月11日 15時
