兄クロード×お魚軍団 [短編集]Part1

兄×シル「ドッキリのつもりが…」リクエスト ページ31

「どうもフィッシャーズシルクです(ぼそっ」

…ん？

「今、この部屋で兄貴が寝てるんですけど…」

…何やってんだ、アイツ？

少しだけ開いたドアの隙間から覗いてみると、どうやらこいつは俺が寝ているところにこれからドッキリを仕掛ける予定らしい。

残念、俺起きてる。

「では早速行こう！やべっでっかい声出しちった」

そんな単純なドッキリ、俺が引っかかるかよ。

とは言っても、ドッキリの内容も気になりつつある。

寝ているふりをして、少しだけ様子を見る事にした。

ーー

「マダライトヒルをプレゼントしよう。」

過去最高に意味が分からん。

こいつは何をやってるんだ。

入ってきたかと思えば何もせず出ていって、今度は何だ？夜アレルギー？

意味が分からん。

夜アレルギーが何だか知らんが、今度はまた部屋から出ていった。

次は何だと呆れ気味で待つ。

しばらくすると、ゆっくり部屋のドアが開く。

何やら俺を物色し始めて、部屋をうろついている。

…ん？

え、こいつまさか

布団に入ろうとしてる？

『ん？』

…

「ん？」

『なんだよ』

「アハハwwwバレたぁーww」

アハハ じゃねぇ。何しとんだ。

『おい』

「うん？…っわ！？」

油断している所を布団に引きずり込み、顔を近づける。

『いい度胸してんな、俺の布団に入ってくるなんて』

「いや、あの、すいませ、ち、ちかい」

赤面で目を泳がす様子から、こんな展開は予想してなかったと見られるな。

『俺、最初から起きてた』

「えっ？そなの？？」

馬鹿、鈍感、無防備。

どの言葉も当てはまる。

グイッ

「わっ！？いてっ」

ドン

『少しは意識しろよ

朝だから襲われないとでも？』

世に言う"床ドン"とやらをすれば、弟との距離はほんの数センチになる。

「へっ？//は？///」

どうやら戸惑っている様だが、そんなの俺には関係ない。

『お前が悪いんだから

恨むなら自分を恨めよ』

そう吐き捨てて唇を重ねた。

ーー

昼間頃になってようやくのそのそと部屋から出てきた弟は、ふくれっ面をしていた。

『怒ってんの？』

「別に…」

ドッキリが失敗して気に食わなかったのか、はたまたそうではないのか分からんが、まぁ原因は俺であろう。

悪かったな、と頭を撫でてやった。

「子供扱いすんなよっ」

『へいへい。

顔洗ってきたら？』

「？うん。」

俺がこう言ったのには理由が

「あーっ！！キスマ！！

あにきぃぃぃぃ！！！」

…言わなくても分かるか。

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