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兄×シル「心霊スポット」リクエスト1(ホラー要素あり) ページ20

「どうもフィッシャーズシルクです!」
『俺です』
「ちょっ自己紹介ちゃんとしてww」

週末の夕方頃。いきなり呼び出されたかと思えば、行先は地元の心霊スポット。

なんなんだこいつ。

「いやぁ、兄貴と心スポ行って っていうコメントが絶えなくてさ!あと一緒に行くとめちゃくちゃ心強いし!ね!」

無理矢理俺を納得させようとしてくるこいつに、あーそうだな と適当に返した。

「で、この心霊スポットなんですけどー、」

カメラに向かって淡々と説明をこなす姿は、いつもと打って変わってしっかりしていた。

俺の前じゃこいつはただの猿。
やかましいったらありゃしねぇ。

こういう一面もあんのな。

俺が 来てよかったかも と思っていると、

「さぁ!早速行きましょうか!」

と弟が声を張り上げた。

ーーーーーー

「あ、そうだ。ここ自 殺の名所でもあるらしーよ」
『ふーん』

正直俺は心霊に興味はない。
たまに視えたりもするが、そんな時は無視に限る。
幽霊っつーもんは色々と厄介だからな。

真っ暗な道をしばらく歩くと、1本の古臭い橋が見えてきた。

「あ、橋…」
『渡んの?』
「もちろん」
『マジかよ…』

渡りたくない。切実に。
こんな古臭い橋、いつ崩れてもおかしくない。

それに大分距離がありそうだ。

面倒臭い所来ちまったな と、カメラを持ちすたすたと歩く弟の後を追った。

ーーーーーー

『…なぁもう帰ろうぜ』

「……」

嫌な予感がして弟を引き止める。
が、こいつは振り向きもしない。
振り向く所か、少しずつ歩くスピードが早まっていく。

『おい、待て』
「……」

『諒!おい!!』

だからこんな場所来たくなかったんだ。

俺の叫び声を全く聞かないこいつは、「立ち入り禁止」の看板に向かって走り出した。

『待て!!!おい!!!』

立ち入り禁止の看板の下には、木造の橋にぽっかり空いた穴。
あんな所から落ちれば、すぐに死んでしまう。

『諒!!聞いてんのか!!』

「……」

あと数センチで落ちる所でやっとこいつに追い付き、思い切り腕を引っ張った。

ただ思い切り引っ張りすぎて、弟を抱えたまま後ろに倒れ込んでしまった。

『おい、聞こえるか?』

死んだ目を覗き込んで問い掛ける。

「……っ、う……、いって……」

どうやらやっと声が届いた様だ。

「え、な、えっ?なに?なんで俺兄貴にバックハグされてんの?」

ちょっとふざける様にして首を傾げた。

NEXT▶

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カイ - あ…尊 (2020年4月1日 16時) (レス) id: 03dad639ea (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ - 吊られて私も禿げました(しねって) (2019年8月11日 0時) (レス) id: 9245ebb64d (このIDを非表示/違反報告)
なつ姉は腐女子。 - ひよこさん» 全人類は幅広すぎて禿げましたありがとうございます好きです。 (2019年8月8日 23時) (レス) id: d3bacf58e0 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ - なつ姉は腐女子。さん» じゃあ私は…うーんと…全人類の中で一番!!((((( (2019年8月8日 23時) (レス) id: 9245ebb64d (このIDを非表示/違反報告)
なつ姉は腐女子。 - ひよこさん» ああありがとうございますうううう私もひよこさんのこと愛してます宇宙一愛してます(やめとけ) (2019年8月7日 21時) (レス) id: d3bacf58e0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつ姉は腐女子。 | 作成日時:2019年7月5日 0時

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