第7話 ページ8
「魔王にトドメを…？ 普通に攻撃するだけじゃダメなの？」
「どうやらダメみたいなの。昔、ママ達のご先祖さまはこの祈りを使って倒したらしいわ」
ふぅん、と私は頷く。しかし、すぐに首を傾げた。
「魔王って1度倒されてるの？」
「ええ、何回かね。でも私達が勇者の子孫なように、魔王にも子孫がいるの。だから魔王の血を受け継がれない内に倒すか、受け継がれた子どもを見つけて魔王と子どもを倒すしかないのよ。成功したことは1度もないけどね」
「…そうなんだ」
想像していたよりも過酷だ、と思った。
もしかしたら私と同じくらいの歳の子を倒すことになるかもしれない。
そう思うと少し気が引けてしまう。だからといって世界が滅ぶのは嫌だ。
「わかった。私頑張って覚える！」
「ありがとうA、じゃあ魔法陣の真ん中に立ってちょうだい」
私は魔法陣の真ん中に立つ。
空中に漂っていた魔力が私に反応し輝き出した。
「そのまま魔力に集中して。�犁Г雖瓩僚�得には時間がかかるから、時間が経ったらまた来るわね」
「わかった」
私は目を瞑り集中する。
吸って、吐く、吸って、吐く
呼吸をする度に身体が浄化されるような気がした。
なんとも不思議な魔力だ。
どれほど時間が経っただろうか。
ママが階段を下りてくる音で目を開けた。
「そろそろ終わりにしていいわよ。どう？ 調子は」
「うん。なんだか力が湧いてくる感じがする」
「この力はA家の者しか使えない大切な力よ。貴方がいなくなったら魔王は倒せないわ。それをよく覚えておいてね」
それを聞いて、私は首を傾げた。
「ママは？ ママはもう戦えないの？」
「ママはね、Aを産む時に勇者の力を貴方にあげちゃったの。魔法なら使えるけど、�犁Г雖瓩呂發�使えないのよ」
「そうなんだ…私、セキニンジュウダイってやつなんだね？」
「ふふ、そうよ。一緒に頑張りましょうね」
「うん！」
その後、ママに頼んで模擬戦をした。
ママは相手の動きを読むのが上手くて、学ぶところがたくさんある。やっぱりママは強いな。
私も頑張らなくちゃ！
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猩々(プロフ) - パトさん» そのようにおっしゃっていただけて嬉しいです。この作品を読んでくださりありがとうございました。 (2021年3月19日 19時) (
レス) id: f5012a712b (このIDを非表示/違反報告)
パト(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございました。終盤の段々狂っていく感じが凄くゾクゾクしました。読み終わってから設定キーワードを見て「こんなところにもメッセージが……」と感動しました。長文、駄文失礼しました。 (2021年3月17日 22時) (レス) id: 8ed95612e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猩々 | 作成日時：2020年11月6日 14時
