第6話 ページ7
「どういうことか説明しなさい！」
ママが叫ぶ。
それもそうだ。家で勉強しているはずの娘が、洞窟からやってきて熊と戦ったのだから。
私が俯きながら今までのことを説明すると、ママは呆れたように大きなため息をついた。
私は顔を上げてママを見つめた。
思っていることを全部伝えよう。そう思った。
「ママ、勝手に出てってごめんなさい。でも私、1日中勉強なんて嫌だ。遊ぶ時間も欲しいよ。でね、勇者様と出会って変わったよ。あのね、今日勇者一族の子達と探検したの。すごい楽しかったよ。だから私、大きくなったら魔王を倒したい。だからね…えっと、勉強もするけど、その…」
思っていることをとりあえず口にする。
しっかりとした言葉にはなっていないけど、伝わっているはず。
「…わかったわ、ママもごめんなさい。貴方を強くしなくちゃって必死だったの。これからは遊んでもいいけど、しっかり勉強もして、いずれ魔王を倒すのよ。いい？ 応援してるわ」
「うん！ ありがとうママ！」
ママは私をギュッと抱きしめる。私もママに手を回した。
魔王を倒す。倒して、皆が遊べるような平和な世の中にしたい。そう思った。
次の日、今日は珍しくママがお休みだった。
お昼ご飯を食べ終わった後、ママにおいでと手招きされる。
「Aはまだ家の地下を見てなかったわよね？」
「うん、行ったことないよ。何があるの？」
「今から見せるわ。いらっしゃい」
ママが部屋の壁に手をかざすと、木の扉が現れる。
こんなところに扉があったなんて知らなかった。
階段を下りていくと、広い部屋に出た。
部屋の床には大きな魔法陣があった。本棚が魔法陣の周りを囲み、魔力の結晶がゆらゆらと空中を漂っている。
「ママ、これはなぁに？」
「これはA家に代々伝わっている魔法陣よ。ママが勇者だった時もお世話になったわ」
そう言ってママは悲しそうな顔をした。
ママがもう少し若かった頃、他の勇者と共に魔王討伐に赴いた。
けれど、魔王の力が強大すぎて倒すには至らなかった、とママは昔泣きながら教えてくれた。
今は呪文によって魔王の力を抑えられてはいるけど、いつ解かれるかわからないらしい。
だから一刻も早く倒さなければならない、と。
「今日は貴方に�犁Г雖瓩魍个┐討發蕕Δ錙�
「�犁Г雖瓠� 魔法じゃなくて？」
ママはコクリと頷き、しゃがんで私の目を真っ直ぐ見つめた。
「魔王にトドメを刺す�犁Г雖瓩茵�
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猩々(プロフ) - パトさん» そのようにおっしゃっていただけて嬉しいです。この作品を読んでくださりありがとうございました。 (2021年3月19日 19時) (
レス) id: f5012a712b (このIDを非表示/違反報告)
パト(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございました。終盤の段々狂っていく感じが凄くゾクゾクしました。読み終わってから設定キーワードを見て「こんなところにもメッセージが……」と感動しました。長文、駄文失礼しました。 (2021年3月17日 22時) (レス) id: 8ed95612e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猩々 | 作成日時：2020年11月6日 14時
