心の傷 〜第一章〜【魔入間・魔d!】

29.特待生 ページ29

教室に帰ってみると、入間さんがいた。


入間「あ…」


『…入間さん…』


…あの時も…入間さんはかかってしまったのですよね…


仲良くするなんて、もっての他、


『今日は…アズさん達と一緒じゃないんですね…』


入間「あ、うん、二人とも皆と行っちゃって…」


『そう…なんです…ね…』


あぁ、悲しい…


前みたいに仲良くはもう…


出来ないんでしょうか…


『オトモダチって…素敵ですね、』


入間「！…う、うん！」


…もう私にはないもの…


『入間さんは…どっちを信じますか…？』


入間「え？」


『私と…悪女さんのことです。』


入間「…」


黙ってしまいました。


…ていうか、なんでこんな気軽に話せてるんでしょうか？


…いや、今はそれじゃない。


ｯ…ねぇ、答えてくださいよ…









入間「…A…さん、」









“「僕は…分からないよ…」”









あぁ、貴方が苦手だ。









分からないが一番困るんですよ、


それすらも分からない、入間さんが苦手。


良いですよね、貴方は回りの人に恵まれて…


ドロドロとしたものが心臓に触れる。









『…』









…私の傷は、ぐしゃぐしゃになってゆく。

30.の護衛隊→←28.非常勤講師

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す