歌い手：人狼ゲーム〜one〜

第一章〜2〜 ページ5

人狼を引いた人は顔に出さないだろうか？


そう思い、他の歌い手を見ているとうらたと目が合った。

うらたは私を見て少し笑った(ように見えた)。

？見られてた？


またあの声が聞こえる。

『村人の中には一人ずつ“予言者”と“用心棒”の能力をもった者がいます。予言者は毎晩、一人だけ人狼か村人かを知ることが出来ます。』


は、その人だけ有利じゃん？

…いや、その分…


『用心棒は毎晩、一人だけ人狼の襲撃から守ることが出来ます。用心棒が守るのに成功した場合その夜は誰も殺害されません。尚、用心棒は自分を守ることは出来ません。』


用心棒は結構、大切…？


『また、村人の中には二人“共有者”がいます。特別な能力はなく、お互いが村人だと分かるだけです。』


ん？それってなんか意味あんの？

ていうかもう一人の共有者、知らないし。


『この建物から出たり、人や物を傷つけた場合、ルール違反とされます。違反をした人は命を失います。』


また、『死ぬ』…

本気、なのだろうか？


次の言葉を待っても声は聞こえない。

あれで最後か。


このゲーム、本気なのだとしたら。


ここにいる大半は『死』…。


考えたくもない。


…でも誘拐してこんなもの(首輪)までさせている連中なら、このゲームも…


「……本気、か…？」

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