【ヒロアカ】1-Aの剣士【爆豪勝己】2 (ページ14)

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63話ページ14

『で、こっから本題』

やっと落ち着いて、泣き止んだのでまた話を続ける

爆「...別に、無理に話さなくても」

『いや、もう全部言っちゃう』

爆「分かった」

海兄の話。憎いアイツの話

『お母さんのお葬式の時、親戚の人達はお母さんが亡くなったことより私達のことどうしようか考えててさ。まだ子供だったし、妹なんてまだ幼稚園児とかだったから里親見つけるとか言い始めて。でも海兄がそれを否定してくれて結局は3人で暮らし続けることになった。お金がなくなった時は親戚から"借り"て大人になったら全部返す約束をした。だから海兄は必死に勉強して奨学金取って、特待生として中学、高校に入った。いい仕事に就くために。私達も同じ道を行こうとしたけど、海兄は私達のやりたいことをしていいって』

爆「聞いた感じ悪そうな人ではなさそうだけど」

このころはまだ大好きだった。家族思いのお兄ちゃんだなって思ってた

『海兄が高校に入ってちょっと時間がたったある日...急にいなくなくなったんだ』

爆「家出...じゃなさそうだな」

『...うん。最初はそう思った。けど何日経っても家には帰って来なかった。警察にも相談して捜索してもらったけど結局見つからないまま。兄は一年間、行方不明になった』

爆「一年後、見つかったのか」

『見つかった...って言えばそうなのかな。一年後、アイツはヘラヘラと何事もなかったかのように帰って来やがった。出ていった理由を問い詰めても答えてくれない。どこで何をしていたのも教えてくれなかった。その時めっちゃ苛ついてアイツを殴ったんだ。それでアイツも私を殴ってきた。殴られたら怒るのが当たり前。その後欄が習い事から帰ってくるまでずっと殴って、暴言吐いて、すっごい喧嘩してた』

今でも腹に痣が残ってる

『欄がガチギレして場は一応治まった。欄が出ていった理由を無理矢理海兄から聞き出した。その理由が私が海兄を嫌いになった理由』

爆「...」

『金目的』

爆「金？」

『かね。アイツの学校にとある企業の社長さんが来たの。職場説明的なやつでさ。そこまではいいんの。...その日の放課後、その社長さんが海兄に「俺たちのプロジェクトに参加しないか」って聞かれたらしい。海兄、ずば抜けて頭が良かったからそこに目つけられたんだと思う。本人曰く、最初は断ったらしいけど、その後「住み込みで給料も出るぞ」って言われて話に乗ったって』

爆「家族がいるのにか」

『アイツにとって私達はただのお荷物だったっぽい』