アイツは単純に鈍感なのか 後編 ページ7
俺はすぐさま枕から手を離し、スマホを取る。
…間違いない、(人１)だ。
今頃メッセージに気が付いたのか。
全く、俺が何時間待ったと思ってやがるんだアイツは。
少しの苛立ちと嬉しさを感じ、メールを開く。
そこには一言こう書かれていた。
「うん、いいよ！」
…ちょっと待て。
流石に直球過ぎるにも程がある。
一応アイツも女子という物なのだからここは少し恥じらって「えっ…」とか言うもんじゃないのか？
告白というよりも予定に誘ったみたいな反応になってしまった。
ま、まあ、何はともあれ告白は成功だ。
だが、ふと考えてみる。
…もし結婚したらアイツは才虎(人１)になって俺様の妻になる訳だよな。
そうすると今までよりもベタベタされるし、所構わず「才虎君！」とか呼ばれるんだろ？
更にアイツは類を見ない程の大食いだ。
実際に今日の誕生日パーティーだって出てきた料理の三分の一を食いつくしてしまったし。
このまま結婚したらアイツの食費がかさばりそうだな…。
いや、俺様は金持ちだからそんなケチな事は気にする必要は無いんだが…。
…ううむ。俺様をここまで悩ませるとは本当に恐ろしい奴だ。
俺様の中で再び葛藤が生まれている最中に、またメールが届く。
なんだ、また(人１)か。
…何の用だ？
そう思いメールを開く…。
「遊園地でしょ？」
…鈍感か？
こいつ本当に鈍感か？
いや、確かに遠回しで説明した俺も悪かった。
…だが、好意を寄せている相手に貰った薔薇の花束の意味を調べない奴なんていないだろう！
俺はすぐさま慣れた手つきで返事を返す。
「違う」
さて、その一言で気付くかどうかだが…。
今度はすぐにメールが返ってきた。
「え、そうなの？…じゃあ、何？」
それは勿論…。
「告白するため」と打った所で手を止める。
…なんて返信すれば良いのだろう。
これで良いはずなのに、胸が妙に苦しい。
ここで告白が成功したらもう、いつものように戻れない。
アイツとは「友達」ではなく「恋人」という関係になるんだ。
確かに俺は(人１)の事は好きだ。
だが、俺が求めているのはもしかしたら「友達」としての(人１)かもしれない。
…いや、本当は「恋人」になって(人１)が変わる事が怖いだけなのだ。
もしかしたら俺を愛してくれなくなるかもしれない…。
「友達」のままでいれば(人１)は変わらない…。
…俺は、送信出来ないメッセージをそのままにして眠りについてしまった。
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まるー - いつもキュンキュンしながら読ませていただいています！この作品、本当に大好きです！更新これからも頑張ってください！ (2018年9月30日 21時) (
レス) id: b1555a1980 (このIDを非表示/違反報告)
リプトン(プロフ) - 亜乱さん» 更新遅れてすいません…！ちょっと最近ネタが無くなりつつあるので、その場の思い付きで書いているので更新が遅くなってしまいました。速く更新できるように気を付けていきますね！ (2018年9月25日 6時) (レス) id: 834b297079 (このIDを非表示/違反報告)
亜乱 - めさくそ続きが気になります！！それにしても才虎がか、可愛い…(( こうしんがんばです！！！ (2018年9月24日 21時) (レス) id: 7a4fd9fb97 (このIDを非表示/違反報告)
レミ(プロフ) - 続編おめでとうございます！！この小説本当に大好きでいつも楽しく読ませていただいています！！更新いつも楽しみにしています、これからも頑張ってください！！ (2018年9月10日 23時) (レス) id: bcf4cc8d9e (このIDを非表示/違反報告)
黒枝 - とても面白いです！ 頑張ってくださいo(・`д・´｡)！ (2018年9月9日 17時) (レス) id: acc57dbcbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リプトン | 作成日時：2018年7月20日 18時
