遊園地の前の回想 前編 ページ41
黒服「おはようございます。芽斗吏お坊っちゃま。」
俺の朝はいつもその一言で始まる。
寝ぼけ眼をごしごしと擦ると、いつの間にか黒服は今日着る服を用意しておいてくれている。
こんな生活にはもう慣れているので、何のためらいもなく服を受け取り、着替えをする。
パジャマからアルマーニのスーツに着替え終わると、朝飯を食べるために移動をする。
なんたって今日は(人１)と遊園地に行く約束をしてしまった日なのだ。
才虎財閥の威厳を見せるためにも衣装はできるだけ豪華にしなくてはならない。
ダイニングルームに着くと、既に料理は用意されていた。
俺は豪華な椅子に座ると、ナイフとフォークを両手に持ち、食事を始める。
…ふむ、今日も良い出来じゃないか。
俺はそれを表情には一切出さずに、紅茶を一口すすった。
…ん？
口に広がる紅茶の味に若干の違和感を覚え、後ろで人形のように立っていた黒服に目配せをする。
すると黒服は俺の合図に気がついたようで、俺の隣へと移動してきた。
黒服「…芽斗吏お坊っちゃま、どうかされましたか？」
芽斗吏「紅茶が渋いぞ。一体誰が淹れた。すぐに呼んでこい。」
そう告げると、黒服は慌てた様子でダイニングルームから出ていく。
そして、黒服が戻ってくる間に料理を堪能していたのであった。
しばらくして、ようやく黒服は戻ってきた。
その後ろにはこの料理を作った料理長が申し訳なさそうな顔…というよりは恐怖で怯えている顔をしていた。
俺はナイフとフォークを置き、早速本題に切り替える。
芽斗吏「…お前がこの紅茶を淹れたのか。…何故今日はこんなにも紅茶が渋いのか、説明しろ。」
料理長「それは、ですね。いつもこの紅茶は加藤が淹れていたものでしたので…。」
…加藤が、この紅茶を？
料理長「加藤は、いつも芽斗吏お坊っちゃまのために紅茶には手間を加えていましたので、もしかしたらいつもと味が違うのではないかと思われます…。」
そうか、加藤がこの紅茶を…。
何年も同じ紅茶を飲んでいたが、加藤が淹れているなんて初耳だった。
…だが、関係ないだろう。
加藤はこの屋敷にはもういないのだから。
…それは、昨日の晩の事だった。
加藤はいきなり白状してきたのだ。
…あの写真を偽造したということを。
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まるー - いつもキュンキュンしながら読ませていただいています！この作品、本当に大好きです！更新これからも頑張ってください！ (2018年9月30日 21時) (
レス) id: b1555a1980 (このIDを非表示/違反報告)
リプトン(プロフ) - 亜乱さん» 更新遅れてすいません…！ちょっと最近ネタが無くなりつつあるので、その場の思い付きで書いているので更新が遅くなってしまいました。速く更新できるように気を付けていきますね！ (2018年9月25日 6時) (レス) id: 834b297079 (このIDを非表示/違反報告)
亜乱 - めさくそ続きが気になります！！それにしても才虎がか、可愛い…(( こうしんがんばです！！！ (2018年9月24日 21時) (レス) id: 7a4fd9fb97 (このIDを非表示/違反報告)
レミ(プロフ) - 続編おめでとうございます！！この小説本当に大好きでいつも楽しく読ませていただいています！！更新いつも楽しみにしています、これからも頑張ってください！！ (2018年9月10日 23時) (レス) id: bcf4cc8d9e (このIDを非表示/違反報告)
黒枝 - とても面白いです！ 頑張ってくださいo(・`д・´｡)！ (2018年9月9日 17時) (レス) id: acc57dbcbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リプトン | 作成日時：2018年7月20日 18時
