【特別編】初詣に行こう！ 後編 ページ40
『…そして、手を二回叩いてお願い事をします。』
(人１)が疲れた顔でそう告げる。
…まあ、途中で二回お辞儀したり、鈴を鳴らしたりとする中で俺が反論してきたからだろうな。
(人１)は手を二回叩くと、目を閉じて願い事をする。
…俺は超能力は持ってはいないが、なんとなくカレーを食べたいと願ったような気がするのはきっと(人１)のお腹が鳴ったからだろう。
そして俺も手を二回叩き、願い事をする。
【今年こそ、(人１)と急接近できますように】
なんて、俺らしくない願い事をしてしまった
な。
…でも、まあ。
たまには神に頼むのも悪くはないな。
『うん、バッチリだよ！最後に一礼をして…。』
芽斗吏「は？だから何故俺様が頭を下げなくてはならない？」
『もういいって…。』
何とか初詣が終わり、ついでに神社を見て回る事が終わった時の事だった。
『はあ…今日は疲れたな…。』
(人１)が肩を落として、疲れた顔をする。
芽斗吏「…そうか。なら、俺様の家で高級おせちでも食べるか？」
疲れた顔をしていても食欲は健在だったのだろう。
(人１)は目をキラキラと輝かせて、よだれをだらしなく垂らしている。
なんだかそれが餌付けされた犬にしか見えなくて笑ってしまった。
『おせち！…早く行こうよ、才虎君！』
(人１)は自分が下駄を履いているのにも関わらず、猛ダッシュをして神社の外へと出ようとする…が。
バランスを崩して俺の胸に倒れ込んで来た。
芽斗吏「は、ちょっ…(人１)！？」
それはあまりにも突然の出来事で、咄嗟に俺は(人１)を抱き締める。
俺の背中と(人１)の背中にはそれぞれの両手が回っていて、端からみると抱き合っているように見えた。
そして、その状況を確認して間もなく、心臓がバクバクと激しく動き始めた。
鏡がないので分からないが、きっと今の俺の顔は真っ赤に染まっている事だろう。
…好きな異性と抱き合っているのだから仕方がない事だった。
『いたた…大丈夫だった？』
芽斗吏「…あ、ああ。大丈夫だ。」
真っ赤に染まった顔を見られたくないのでそっぽを向いてしまう。
そして、(人１)を掴んでいた手をゆっくりと離す。
…なんだか名残惜しいと感じてしまった。
『じゃあ、行こうか！』
今度はゆっくりと下駄の音を鳴らしながら歩く(人１)。
…先程の出来事は、もしかしたら神が願いを叶えてくれたのだろうと思うと、胸がじんわりと温かくなった。
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まるー - いつもキュンキュンしながら読ませていただいています！この作品、本当に大好きです！更新これからも頑張ってください！ (2018年9月30日 21時) (
レス) id: b1555a1980 (このIDを非表示/違反報告)
リプトン(プロフ) - 亜乱さん» 更新遅れてすいません…！ちょっと最近ネタが無くなりつつあるので、その場の思い付きで書いているので更新が遅くなってしまいました。速く更新できるように気を付けていきますね！ (2018年9月25日 6時) (レス) id: 834b297079 (このIDを非表示/違反報告)
亜乱 - めさくそ続きが気になります！！それにしても才虎がか、可愛い…(( こうしんがんばです！！！ (2018年9月24日 21時) (レス) id: 7a4fd9fb97 (このIDを非表示/違反報告)
レミ(プロフ) - 続編おめでとうございます！！この小説本当に大好きでいつも楽しく読ませていただいています！！更新いつも楽しみにしています、これからも頑張ってください！！ (2018年9月10日 23時) (レス) id: bcf4cc8d9e (このIDを非表示/違反報告)
黒枝 - とても面白いです！ 頑張ってくださいo(・`д・´｡)！ (2018年9月9日 17時) (レス) id: acc57dbcbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リプトン | 作成日時：2018年7月20日 18時
