４日目〈問掛〉 ページ38
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ちょっとして、
意識がハッキリしてきたらしい舘様は、キョロキョロと視線を彷徨わせた。
自分がいるベッドの下に阿部の姿を見つけて、安心したように小さく息を吐く。
きっと何かあったのは阿部の方。
宮舘はそんな阿部をずっと支えてたんだろう。
何となく。表情を見てそう思った。
健「......何か食べれそう？」
俺は敢えて触れることはせず、看病に徹することにした。
向こうが話してこない限りは良いかなって。
ま、ややこしいことは苦手だしね。
dt「、少し...なら...」
健「そう。じゃあ持ってくるから待ってて」
dt「いやっ、俺も...」
健「阿部を1人にする気？」
俺の返しに動きを止めた宮舘は、
少しして俺に頭を下げ、腰を落ち着かせた。
確かさっき、おかゆがあったはず。
台所を覗けば、【火から目を離すなよ！】なんて注意書きとともに、鍋には美味しそうなお粥があった。
全く。信用ないんだから。
健「寝てなくて平気なの？」
dt「あっ...大丈夫です、っ...すみません」
寝室に戻ると、宮舘はベッドから出て、阿部の隣に座り込んでいた。
大丈夫という割に、顔色は悪いし立ち上がればフラつく。
お粥をテーブルに置いて支えながらベッドに座れせれば、嫌でもわかる、体の震え。
こいつ、全然大丈夫じゃねえよ...
健「聞きたいことは色々あるけど。今はとりあえず食べて寝ろ」
dt「......はい、」
健「ん。っあ、そうだ。これ、返事してやれよ」
ふと視界に入ったスマホを手元に置いてやる。
ノロノロと手に取り画面を見れば、少しだけ緩む表情。
ーーそういえばさっき、外で支えた時。
舘様は俺を見て「さくま」って言ったよな。
やっぱりあいつは事情を知ってるんだろうか。
「一緒にいたらまた」か...
健「佐久間、なんかあったの？」
dt「え？」
敢えて触れない、とさっき決めたはずなのに、気付けば質問していた。
口に出してしまったし、まあいっか、と話を続ける。
健「いや何となくだけど。ホッとしてるみたいだったから」
dt「...怪我、したんです。...俺らのせいで」
ギュッとスマホを握りしめる姿はあまりに弱々しくて。
スマホの先で繋がる佐久間に縋っているようにも見えた。
だからこそ、自然に出た問いかけだった。
健「......佐久間、呼んだ方がいい？」
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苺(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございます！次回更新たのしみにしております、お身体にはお気を付けてくださいね(*´-`) (2019年12月8日 12時) (
レス) id: 2b505c53ee (このIDを非表示/違反報告)
azuvixx(プロフ) - さっくんの優しさが現れる作品だなと思います。凄く続きが楽しみです！ (2019年11月24日 11時) (レス) id: 06f1cacbb4 (このIDを非表示/違反報告)
月の兎(プロフ) - 初めまして。まさかブイの面々が出てくるとは思いませんでした。ぶいすの担の私歓喜です（笑）続きも楽しみにしております！ (2019年11月21日 23時) (レス) id: 9b6fe057d4 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 続きが気になります。 (2019年11月18日 9時) (レス) id: 34a5132cfc (このIDを非表示/違反報告)
美福(プロフ) - 更新の通知が来る度に凄く嬉しくてウキウキして見ています！これからも更新楽しみにしてます！頑張ってくださいね！ (2019年11月17日 13時) (レス) id: 9e6bdd0fef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2019年11月11日 21時
