３日目〈再来〉 ページ30
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阿部のスマホに送られてきた住所。
ちゃんと覚えているわけじゃないけど、
多分、昨日監 禁された場所。
行くと言ってしまった以上、逃げるわけにはいかない。
警察に相談してみようかとも思ったけど、
電話じゃ悪戯だと思われるかもしれない...
でも警察署に寄ってる時間が怖いし...
って怖気付いちゃって結局出来ずじまい。
ab「......この家、だよね」
dt「うん、見覚え...ある...」
敷地に足を踏み入れるのを躊躇っていると、ガチャンと鍵の外れる音がして、玄関の扉が開く。
現れたのは、もちろんあの男で。
無表情でズカズカと歩み寄ってきたかと思えば、腕を掴まれて家の中へ引き摺り込まれた。
ab「痛った...っ」
dt「...っ...」
＊「やっと帰ってきた。なんで逃げたりしたの？」
ab「......ぃゃ...っ」
リビングらしき所で床に投げ捨てられた俺ら。
男に詰め寄られた阿部は、これ以上ないくらい震えて息も荒い。
恐怖でパニックを起こしてるのは明らかだった。
何も答えない阿部に、徐々に険しくなる男の顔。
dt「っやめろ、」
＊「邪魔だ」
dt「ゔぅ...っ」
ab「舘さんっ、嫌っ！やだ...！！」
まずいと思って阿部の前に身を乗り出すも、
手加減なく蹴られて床に転がる。
咄嗟についた左手に激痛が走って、思わず怯んだ隙に、阿部と俺は男によって引き離されてしまった。
目の前で殴り蹴られる阿部。
ーー助けなきゃ、
と思っても、怪我や熱に侵されている身体がここにきて言うことを聞かなくなってきた。
dt「...ﾊｧｯ...、やめ、ろっ！」
＊「！！ ...っ、」
ab「ｯｯ...ｺﾞﾎｯ、ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ...はぁっ...」
痛みを堪えて立ち上がり男を押し倒せば、案外あっさりと身を引いて拍子抜けする。
途端に冷静になった男はそのまま部屋を出て行った。
しばらくは唖然とその姿を見送ってた俺だけど、
激しく咳き込む阿部を見て我に返り、慌ててその背を摩る。
dt「あべ、っ...」
ab「...うぅ...ｯﾊｧ...」
dt「っ...いいよ、大丈夫...阿部、一回休もう」
朦朧としながらも必死に身体を起こそうとする阿部を見ていられなかった。
俺の言葉で目を閉じ力を抜いた阿部は、
そのまま眠ってしまった。
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苺(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございます！次回更新たのしみにしております、お身体にはお気を付けてくださいね(*´-`) (2019年12月8日 12時) (
レス) id: 2b505c53ee (このIDを非表示/違反報告)
azuvixx(プロフ) - さっくんの優しさが現れる作品だなと思います。凄く続きが楽しみです！ (2019年11月24日 11時) (レス) id: 06f1cacbb4 (このIDを非表示/違反報告)
月の兎(プロフ) - 初めまして。まさかブイの面々が出てくるとは思いませんでした。ぶいすの担の私歓喜です（笑）続きも楽しみにしております！ (2019年11月21日 23時) (レス) id: 9b6fe057d4 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 続きが気になります。 (2019年11月18日 9時) (レス) id: 34a5132cfc (このIDを非表示/違反報告)
美福(プロフ) - 更新の通知が来る度に凄く嬉しくてウキウキして見ています！これからも更新楽しみにしてます！頑張ってくださいね！ (2019年11月17日 13時) (レス) id: 9e6bdd0fef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2019年11月11日 21時
