2日目〈慟哭〉 ページ23
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sk「ねえ、涼太」
dt「なに?」
涼太に抱きついたまま、俺はずっと思ってたことを言うことにした。
sk「涼太はさ、強いよね」
dt「いきなり何、」
sk「一歩外に出たら「舘様」になって、全然気を抜かないでしょ?
俺ら、そのブレない「舘様」がいるからSnowManって形を保ててるところもあるし。そういうところ、本当に尊敬する」
涼太は黙って俺の話を聞いてる。
改まってこんな話する機会なんてなかなか無いから、恥ずかしくて抱きついたままだけど、
俺の話をちゃんと聞いてくれてるのはわかる。
sk「でもね。俺らだけしか居ない時は、もっと頼ってくれていいんだよ?柄じゃないからって我慢なんかしてないでさ」
dt「......ぅん、っ」
震えた返事に、体を離して目線を涼太に合わせる。
潤んで赤くなった瞳と目が合った。
もう一回ゆっくり大事に抱きしめれば、
涼太は、相変わらず声を押し殺してはいるものの、素直に泣いて気持ちを吐いてくれた。
dt「こわかった...っ、グスッもう戻れないんじゃないかって...こんなんされてっ...戻れないって...!」
sk「そんなわけないだろ?」
dt「分かってるっ...分かってるけど...っ、でも、!」
sk「でも。俺たちのところに戻ってきてくれた。俺は嬉しかったよ?」
きっと男にされたことよりも、
話を聞いた俺らが引くことが怖かったんだと思う。
だから多分、イラついた翔太たちに詰め寄られて...
受け入れてすらもらえなかったことが、余計に涼太の心を抉ってしまったのかもしれない。
......勝手な想像だけどね。
dt「...グスッ、ごめん、...ありがと、」
sk「ん。涼太はさ、みんなに話せそう?阿部ちゃんは、少し時間欲しいって言ってたけど」
dt「、阿部に合わせる。俺が話して、みんながあいつに話聞きに行っちゃったら、嫌だ」
相変わらず優しすぎるよ、涼太は。
じゃあ、阿部ちゃんと涼太が気持ちの整理をつけられるまで、佐久間さんはきっちり2人を守らないとだな。
......そう誓ったはずだったのに。
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苺(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございます!次回更新たのしみにしております、お身体にはお気を付けてくださいね(*´-`) (2019年12月8日 12時) (レス) id: 2b505c53ee (このIDを非表示/違反報告)
azuvixx(プロフ) - さっくんの優しさが現れる作品だなと思います。凄く続きが楽しみです! (2019年11月24日 11時) (レス) id: 06f1cacbb4 (このIDを非表示/違反報告)
月の兎(プロフ) - 初めまして。まさかブイの面々が出てくるとは思いませんでした。ぶいすの担の私歓喜です(笑)続きも楽しみにしております! (2019年11月21日 23時) (レス) id: 9b6fe057d4 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 続きが気になります。 (2019年11月18日 9時) (レス) id: 34a5132cfc (このIDを非表示/違反報告)
美福(プロフ) - 更新の通知が来る度に凄く嬉しくてウキウキして見ています!これからも更新楽しみにしてます!頑張ってくださいね! (2019年11月17日 13時) (レス) id: 9e6bdd0fef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おれんじ | 作成日時:2019年11月11日 21時