この闇を照らす光の向こうに

２日目〈連絡〉 ページ13

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おふたりを車内へ連れて行き、後部座席のリクライニングを倒して宮舘さんを横にする。

阿部さんはその隣の席で膝を抱えて蹲った。



落ち着いて見てみると二人ともひどい状態.....




宮舘さんは測らずも高熱を出しているのは明らかだし...

阿部さんは見るからに衰弱してるし...



髪は乱れて、服は汚れてしわくちゃ。

点々と服に滲んでいるのは血...？
服で隠されているけれど、怪我もしてそう...





新「あの、病院行かれますか...？」


ab「......俺は平気です、でも...舘さん...」


dt「っ...、ぃぃ、です...」





意識は辛うじてある宮舘さん。


だけど酷く衰弱しているように見えて、やっぱり病院に行くべきなんじゃないかと思った。



なのに、





dt「現場、向かってください...」

ab「......あの、仕事場まで、お願いします」


新「分かりました。メンバーさんに連絡入れておいて大丈夫ですか？」


ab「お願いします。でも、あの、」


新「？」


ab「状況は、言わないでもらえますか...自分たちの口から、ちゃんと伝えるので...」





視線が合わなくて、ギュッと自分の身体を抱きしめるその様子に、

何があったのかとても気になったけれど...


出会って間もない僕が聞いたところで、


気を遣わせてしまうだけな気がした。





新「......分かりました」





深澤さんに電話をかけたけれど、打ち合わせに集中しているのか出ることはなく、




グループメールで

【阿部さん、宮舘さんと合流しました。15分程でそちらに到着します】


そう全員に連絡を入れ、



あと、阿部さんたちに気付かれないように、


【おふたりの話を聞いてあげてください。】


深澤さん、岩本さん、佐久間さん、渡辺さんへメールを送っておいた。


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