あの時の話 ページ45
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iw「いい加減にしろよっ、」
fk「照、落ち着けって」
2014年1月。
私、結城Aが18歳だった時の話。
1月といえば、もちろん滝沢歌舞伎の稽古期間。
そんな大事な時期に私は、
睡眠不足で集中できなかったり、寝坊したり、体調を崩したり、我ながら散々な姿勢で仕事に臨んでた。
もちろん、ただ怠けてたわけじゃないよ。
でも、諸々の理由を私はみんなに言えていなかったんだ。
iw「お前、これまで何回やらかした?こっちは真剣にやってんだよ!出演は少ないかもしれないけどさ、気い抜いてんじゃねーよ」
ab「照、これには訳が...っ、A?」
『...っ...ごめん、』
ある日、痺れを切らした照が遅刻してきた私を叱った。
唯一事情を知る亮平が照を止めようとするのを無言で制して、私は頭を下げ続けた。
迷惑かけてることは重々分かってる。
だけど今は、やっぱり理由を言いたくなかった。
ab「A、本当に言わない気なの?そろそろ俺心配なんだけど」
『大丈夫。ちゃんと稽古にも集中するから。心配しないで』
ab「そういう心配じゃなくて俺はお前を...!」
分かってる。
私自身を心配してくれてることくらい、痛いほどに。
だけど、それに耳を傾ければ甘えてしまいそうで。
私は少しずつ、亮平やメンバーと距離を置いた。
『ゴホッ...ゲホゲホッ...』
1月も中盤に差し掛かった金曜日、私の体調は最悪だった。
亮平の視線を感じながらも、今更助けを求めることもできなくなってて。
滝「ちょっとA、大丈夫?」
『、大丈夫です』
滝「でも明日でしょ、例の件」コソッ
稽古を休まなければならないから滝沢くんには事情を説明してた。
亮平以外には誰にも話していないことも。
だからこの日もよく声をかけてくれてた。
でもみんなには話していないからこそ、稽古で手を抜くわけにはいかなかったから。
休んでいいよ、という滝沢くんの言葉を受け入れず、
無理して稽古を続けてた。
そして我ながらグダグダな稽古を終えた後。
ab「......A」
『おつかれさまでしたー』
ab「待ってよ!A!」
避けるように早々に稽古場を出た私の腕を良平が掴む。
体力が底をついてた私は、腕を掴んだ緩い力でいとも簡単に後ろ向きに体勢を崩した。
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おれんじ(プロフ) - 悠木れいさん» ご指摘ありがとうございます!前に一度読み直したつもりだったのですが…まだ見落としがあったとは…(>_<) 訂正しました。もしまた気付いたことがあれば、教えてくださいm(_ _)m (2020年5月20日 10時) (レス) id: f2384aad00 (このIDを非表示/違反報告)
悠木れい(プロフ) - はじめまして、楽しく読ませて頂いてます。2つ程直して頂きたい箇所があります。1つは他の方も仰っている9人なのに8人と書かれているところ。もう1つは「独白」で夢主ちゃんの名前がないところ笑 訂正お願いします。まだ途中なので、これから続きも読ませて頂きます! (2020年5月20日 3時) (レス) id: 7dae3f61d5 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - すごく面白いです!!毎日読んでます: ) すみませんが、ひとつだけ。誰sideか分からない時があるので宜しければ誰sideかを書いて頂きたいです。すみません。更新楽しみにしてます(*´`) (2020年4月4日 11時) (レス) id: b0086417a2 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - Aki Daiki LOVEさん» コメントありがとうございます。そうですね、9人です…(汗) 恐らく誤字脱字も溢れていると思うので、読み返して訂正させていただきます(> <) ご指摘ありがとうございました! (2020年3月22日 23時) (レス) id: f2384aad00 (このIDを非表示/違反報告)
Aki Daiki LOVE(プロフ) - 楽しく読ませていただいています。すみませんが、ひとつだけ気になったことがあるのでここでコメントさせて頂きます。何回か自分以外のメンバーを数える時に8人になっているのですが、9人ではないでしょうか? (2020年3月22日 23時) (レス) id: eaea78c076 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おれんじ | 作成日時:2019年9月30日 23時