家族になる ページ5
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お客さんには好きな時間に出て構わないと伝え、Closeの看板を出し、金庫の片付けをしてようやく出発した。
しょうたくんを抱き上げ、櫻井さんについていく。
「いらっしゃい。待ってたよ」
櫻「大野先生？家じゃないんだから(笑)」
大「俺が院長なんだし実質俺の場所だからいいんだよ」
扉を開けるなり、そんな軽快なやり取りをして出迎えてくれたのは、院長の大野先生。あともう1人お医者さんがいて、看護師さんと薬剤師さんを1人ずつ加えた5人で経営されている。
大「ニノが処置室にいるはずだから」
櫻「了解。」
『すみません度々…失礼します』
大「いいのいいの。むしろAさんの所に辿り着けてこの子たちは幸せ者なんだから」
さらっとカッコいい事をいうからこの先生は侮れない。根っからのイケメン揃いなんですよ、この街は。
櫻井さんの案内で処置室に入れてもらう。
櫻「ニノはAさんの抱いてる子お願いしていい？」
ニ「もちろん。こちらへどうぞ、」
『はい。しょうた、といいます。お願いします』
ニ「しょうたくんね。私は医師の二宮です。よろしくね？」
ガチガチに強張った身体で、それでも小さくコクリと頷いたしょうたくんの薄い服を優しく捲る二宮さん。
ニ「……目立った傷はないけど…痩せすぎだな。相葉さーん？」
「はいはーい？」
ニ「Jに言って栄養剤もらってきて」
「うわぁ…ガリガリだね…」
ニ「相葉さん？デリカシー。」
慌てたように「ごめんごめん」と手を合わせて奥へと消えていったあの方は、看護師の相葉さん。J、というのは、薬剤師の松本さん。今でこそ慣れたけど、最初は外国人かと思った…
ニ「向こうの子とはどういう？」
『私もさっき会ったばかりなのでイマイチ…でも、同じ家に居たのかな？とは思ってます。直感、ですけど…』
ニ「なるほど。この街にもいたってことね、悪人が」
『…っ、』
低く呟かれた最後の5文字。そうか…、2人がどこから来たかは分からないけど、りょうたくんのあの怪我じゃ、長くは歩けなかったはずだから…。
近くにいるんだ…この子たちの親だった人が…
相「ニノ、お待たせ。こんにちは、Aさん」
『あ、こんにちは。』
すごく今更な気がする挨拶にペコッと頭を下げると、相葉さんはしょうたに自己紹介をしたかと思えば、テキパキと点滴を繋ぐための針を刺していた。
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まりも(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています。リクエストなんですが、翔太くんと涼太くんがお店に来る前の家でのお話が見たいです！これからも更新頑張ってください！ (2020年10月10日 15時) (
レス) id: 2607901ad6 (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - いつも楽しく読ませていただいています！更新、楽しみにしています！！ (2020年9月29日 23時) (レス) id: 2467065cee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年9月18日 15時
