・家族のカタチ ページ26
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如「あ、見つけた」
カウンターの死角になる場所にいた私たちを見つけた如恵留くんの腕の中にはしっかりりょうへいがいた。
本当、嫉妬するくらいべったりじゃん。
閑「のえる！おれもりょうりする！」
『…って言ってくれてるんですけど、手伝ってもらっちゃうのは申し訳ないしどうしようかなー…と』
如「えー、僕らも手伝いますって。いくらほとんどが子供とはいえ、この人数分1人では大変でしょう？」
『えっとー…、…じゃあお言葉に甘えて…』
はい！と返事をした如恵留くんは、ゆっくりと腕の中のりょうへいを床に下ろす。
名残惜しそうにしつつも自分が戦力外であることは分かっているのか、ホールの方へと駆けて行った。
『よし、じゃあ作りますか』
如「はい。うわぁ…、こんな大きいキッチンで料理するの初めて…。しーくん、ここにあるのはお姉さんの大事な商売道具だから大切に使うんだよ？」
閑「わかった！」
『あはは、ありがとうございます』
作るものを決めて、みんなで分担して料理していく。
初めての場所でしずやくんが緊張して怪我でもしないか心配してたけど、
様子を窺っていれば、りょうたがしっかりお兄ちゃんをしてくれてて、その心配はしなくて良さそう。
如「Aさん、次は何しま……まつく？」
『ん？あれ、どうしたんだろう。寂しくなっちゃった？』
如「いや、それは違うかも。そうだったら嬉しいけど(笑)」
お料理したいの？という如恵留くんの問いに、まつくんはコクンと頷いて駆け寄ってきた。
……しずやくんのところに。
松海「すじゃ！」
閑「ん〜？」
松海「おれもっ」
閑「やる？じゃあね、これを、……」
嬉々として駆け寄ってきたまつくんを受け止めた後、ピタッと隣に並んで説明してるしずやくん。
身長差も相まって、本当の兄弟みたい。
それを微笑んで見守る如恵留くんはすっかり親の顔だった。
ホールでは12人のこどもたちが楽しそうにキャッキャッとはしゃぐ声が響いている。
『…なんか…しあわせですね』
如「ふふ、はい。みんなのおかげです」
家族のカタチに決まりなんかない。
みんなといると、いつもそう思う。
誰1人として、血は繋がっていないけど。
この先ずっと、私たちの愛が途絶えることはないから。
それがきっと、私たちの家族のカタチになるんだ。
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まりも(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています。リクエストなんですが、翔太くんと涼太くんがお店に来る前の家でのお話が見たいです！これからも更新頑張ってください！ (2020年10月10日 15時) (
レス) id: 2607901ad6 (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - いつも楽しく読ませていただいています！更新、楽しみにしています！！ (2020年9月29日 23時) (レス) id: 2467065cee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年9月18日 15時
