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佐久間くんの撮影を笑いながら見ていると、コツコツとヒールが床を叩く音が聞こえてきた。
……でも。それが何となく、不安定に聞こえて。
誰の足音なのかと辺りを見渡した。
mg「……っえ、？」
すぐ視界に入ってきたのは真っ黒なピンヒールを履いた、結城ちゃんだった。
彼女が来たであろう方向に目を凝らすと、スタジオの隅に置かれたパイプ椅子の下に並んだ靴。
……結城ちゃんの。
じゃあ何で今履いてるの？靴があるってことはギリギリまで履かないようにしたってことだよね？
mg「結城ちゃ……」
sk「ありがとうございまーす！」
＊「続いて結城さんお願いしまーす。」
『はーい。』
うーわ、タイミング逃した。
カツカツ…とカメラの前に歩み寄る結城ちゃんの足元を、ようやくメンバーみんながギョッとした表情で見つめる。
そんな視線に気付いてないのか、彼女はカメラマンさんとにこやかに会話をしながら撮影を始めた。
ru「めめ、気付いてたの？」
mg「声掛けらんなかった。」
ru「ゆきちゃん大丈夫なのかなぁ…」
その場に立ってポーズ取るくらいなら、バランスを崩すこともなく履いていられるらしいことは聞いてる。
……でもあのヒール高いし。相当負荷かかってんじゃないの。
＊「あと3枚！………はい、いいよ！」
『ありがとうございました〜、…っ、』
iw「大丈夫か。」
sk「はい、脱いで。」
一歩踏み出した途端にフラついた結城ちゃんの肩を支える岩本くん、そして足元に跪いてヒールに手を掛ける佐久間くん。
しかも衣装は黒いドレスに、黒スーツ。
……すげー画になるじゃん。
＊「ちょっとそのままストップ！」
sk「へ？」
＊「男！カッコつけて！」
iw「男！って…(笑)」
薄く笑いながらも静かに結城ちゃんを見下ろす岩本くんと、ヒールに手をかけたままキメ顔で見上げる佐久間くん。
カメラマンさんは満足そうにシャッターを切った。
『……なんだこれ(笑)』
iw「な(笑) ほら佐久間。早くしろよ」
『いや、自分でできるし！』
sk「お嬢様、ここは佐久間にお任せを。」
『入り込んでる！(笑)』
ケタケタと笑いながら靴を履き替えた結城ちゃんは、2人にお礼を言ってこちらに歩いてくる。
……あ、俺の顔見て笑った。…なんだし。
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り(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく作品を読ませていただいています！おれんじさんの「当たり前を褒められるようになりたい」って言葉とても響きました。私は自己肯定感が低いのでとてもその言葉に救われました！頑張りたいと思います色々！ (2020年9月1日 0時) (
レス) id: 064656c818 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - JUSTerさん» コメントありがとうございます！一番だなんて恐れ多いですが…嬉しいです(o^^o) これからもご愛読よろしくお願いします！ (2020年8月9日 20時) (レス) id: f2384aad00 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - 美紀さん» お返事遅れてしまってすみません。いつもコメントありがとうございます。美紀さんも、おからだに気をつけてお過ごしください(^^) (2020年8月9日 20時) (レス) id: f2384aad00 (このIDを非表示/違反報告)
JUSTer(プロフ) - 紅一点ものの中でこのお話が一番好きです！！！次楽しみにしてます！頑張ってください〜〜！(*´`*) (2020年8月8日 17時) (レス) id: a497860194 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年7月30日 20時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年7月30日 19時
