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ガッチガチに対策をして挑んだ夜公演。
いつものように合間合間で林くんに励ましてもらいながら、今日に限っては幕間にみんなと戯れる余裕はなく、
ひたすら舞台だけに集中していた。
舞台中は良かったんだ。気を張っていたから。
でも終わった途端。衣装部屋に入って一人になった途端。
一気に気が抜けてダメだった。
気付けば目の前には心配そうな表情の林くんがいて。
林「大丈夫？」
『……うん、』
林「そっか、良かった。あの…、ごめん、」
『……？』
突然謝られたことに首を傾げながら、痛みを堪えて身体を起こすと、ちょうどそのタイミングで扉が開いて、
滝沢くんがいらっしゃった。
林「さすがに言わない訳にはいかないと思って…ごめんね、」
『いいの、…ありがと』
滝「……起きたんだな」
『はい、今さっきですけど…』
たった一言で怒っていると分かる声色。
滝沢くんが怒る理由は痛いほどわかっているから、何も言い返すことができなくて、俯いた。
何を言われるのか。分かってはいたけど、分かってるからこそ、その言葉を言わせたくなくて言い訳を重ねた。
そんな時だった。
滝「馬鹿野郎！！」
『っ…！』
滝「どうして倒れるまで言わなかった」
『それはっ…その、』
久しぶりに怒鳴った滝沢くんは、その後は静かに言葉を紡いでいて。その落差が逆に怖かった。
私が何も言えずに黙っている間に、ゾロゾロとメンバーが揃う。
滝「……お前言ったよな？まだまだ元気だって。嘘ついて誤魔化してまでお前は何がしたかったんだ」
林「滝沢くん、Aは、」
滝「お前もだぞ林。どうして言わなかった」
林「…はい、すみません」
林くんまでも怒られてしまっているのが申し訳なくて居た堪れなくて止めに入るけど、言いくるめられてしまう。
そしてついに、言われたくなかった言葉が。
滝「5月からの公演、出なくても良いんだぞ」
『嫌です』
滝「休む時は休む、それが守れないなら降板。ずっと言ってたことだと思うんだけど？」
『っ…大丈夫ですから』
滝「どこがだよ！！」
往生際が悪いのはわかってる。
だから本気で怒らせてしまっていることも。
それでも、今走ることをやめたくはなかった。
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り(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく作品を読ませていただいています！おれんじさんの「当たり前を褒められるようになりたい」って言葉とても響きました。私は自己肯定感が低いのでとてもその言葉に救われました！頑張りたいと思います色々！ (2020年9月1日 0時) (
レス) id: 064656c818 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - JUSTerさん» コメントありがとうございます！一番だなんて恐れ多いですが…嬉しいです(o^^o) これからもご愛読よろしくお願いします！ (2020年8月9日 20時) (レス) id: f2384aad00 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - 美紀さん» お返事遅れてしまってすみません。いつもコメントありがとうございます。美紀さんも、おからだに気をつけてお過ごしください(^^) (2020年8月9日 20時) (レス) id: f2384aad00 (このIDを非表示/違反報告)
JUSTer(プロフ) - 紅一点ものの中でこのお話が一番好きです！！！次楽しみにしてます！頑張ってください〜〜！(*´`*) (2020年8月8日 17時) (レス) id: a497860194 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年7月30日 20時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年7月30日 19時
