EP.10-1 混沌とした平凡 ページ31
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白「んー…っ、最高…」
CLUBを出てスーパーへと歩く道すがら。真都は大きく天に向かって伸びをした。今さっきまで緊迫感に息が詰まっていたため、余計に気持ちが解放されたらしい。
TENDERはそれを微笑ましく見守る。そしてその隣には、当たり前のように着いてきたDOGの姿があった。
青「あつい…溶ける…」
赤「人間は溶けません。美容には気を使うくせに食事も日光も嫌うなんて。不健康だよ？」
青「あーもう、うるさいうるさい。わかってんだよ…」
昼間とは言えない時間とは言え、この季節ではまだまだ太陽は高いところにいる。雲ひとつない青空の下では、確かに暑い。……が、溶けると感じるほどではない。
そんなに暑いの苦手なら来なきゃいいのに…と真都は冷房が効きまくっているCLUB店内を思い浮かべた。
赤「ったく。だから着いてこなくていいっつってんのに」
青「うるさい。涼太が良くても俺がダメなの」
赤「はいはい。相変わらず翔太くんはわがままですねー」
青「……バカにしてる？」
同じことを考えていたTENDERと、それに反発するDOGの会話を聞いていただけの真都はふと気付く。
白「……名前」
赤「ん？」
青「あっ…」
分かりやすく(しまった…)という顔をしたDOGとは対照的に、気付いていないのか気にしていないのかTENDERは首を傾げるだけ。
――意外と抜けてる…？
青「あー…もう、なんで連れてきたんだよ…もー…」
白「なんか、…ごめんなさい」
赤「あぁ、いいのいいの。こいつのことは放っておいて」
不思議な関係だ、と真都は思う。2人はいつも一緒にいるようで、最も遠いところにいるように感じる時もあった。隣にいるのは当たり前なのに、お互いを突き放す言動もする。
初めて見る関係の形だった。
青「うひょー、涼しい！最高…」
赤「こら、何真っ直ぐアイスのところ行こうとしてるの」
青「ﾁｯ、バレたか…」
赤「逆にバレないと思ったの？」
青「いいだろ、俺のポケットマネーで買えば」
赤「別に買うのはいいよ。先に選んだら溶けちゃうでしょ」
青「……あ、そっか」
大人しくなったDOGを引き連れたTENDERは、慣れたように店内を見て周り、必要なものをカゴに納めていく。途中、DOGが欲しいものを忍ばせては、見事に返却されていた。
真都は何だか、自分が邪魔をしているように思えて、息を潜めて後ろをついていくことしかできなかった。
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aya(プロフ) - eighterなのでパッチ懐かしくなりました！！世界観とかすごいです！続きも気になります、、 (2020年9月19日 18時) (
レス) id: 21fa8df380 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - (名前)vividさん» 普段おちゃらけてる人が真剣な話をしているところが好きなんです(笑) 今後もパッチさん出てくる、…かも？乞うご期待！ (2020年8月31日 12時) (レス) id: f2384aad00 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)vivid(プロフ) - ここに来てGUMの言葉深いわぁ。元々のパッチのメンバーとの繋がりもまた嬉し（≧∇≦） (2020年8月16日 6時) (レス) id: 99ce633299 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - さっちいさん» ご指摘ありがとうございます！他にも誤字脱字等もあるかもしれませんが、ぜひ作品を楽しんでいただければと思います…！(^^;) (2020年8月9日 22時) (レス) id: f2384aad00 (このIDを非表示/違反報告)
さっちい(プロフ) - コメント失礼します。設定の阿部ちゃんの所、 常にラムネを持ち歩いてお里 となっていますが、 持ち歩いており の間違いだと思います！ (2020年8月9日 21時) (レス) id: 9ffff271c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年7月11日 18時
