EP.8-2 ページ26
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話を終えた後しばらく黙り込んだかと思えば、徐ろに紙とペンを取って戻ってくる。真都はそんな姿を不思議に思いながらも、ジッと目で追っていた。
スラスラと書かれたのは二文字だった。
白「たつや…？」
紫「そ、俺の名前。施設長がつけてくれた」
白「苗字は…？」
紫「……一応あるよ」
" 辰哉 " の左に書き加えられた " 深澤 " の二文字。
紫「正直あんま好きじゃないんだよね。……あいつらは、それを知ってて、わざと " ふっか " とかいうあだ名つけてきたっけか。…ったく、クソガキどもめ…(笑)」
白「たつやさん…いや、ふっかさん…？」
苗字は自分を捨てた親とのつながり。LONEが過去を見限ることで逃れたかったものの1つがそれだった。
だけど、仲間に呼ばれる「ふっか」の響きには不思議と嫌悪感を憶えなかった気がする。真都の呟きに引き寄せられるように蘇った感情に、LONEは笑みをこぼした。
紫「…そう呼びたいの？」
白「うん…でも、嫌なら、いい…」
紫「……好きにしていいよ」
ほんと⁉ と分かりやすく浮ついた反応に頷きを返す。
またRAMUに「甘い」と叱られるかな…とか考えなくもないけど、どうやらこの無邪気な笑みを求めているらしい自分の気持ちに、嘘はつけなかった。
橙「なになに、LONEさんに本名教えてもろたん？」
白「うん、ふっかさん！」
橙「おー、よかったなぁ。ふっかさん…懐かしすぎる響きやんか。ええのん？(笑)」
紫「……お前も教えれば、MALT」
声のトーンで揶揄われていると分かるから、スルーして話題を切り替えにかかった。質問で返されたMALTは、ええけどー？と言いながら歩み寄ってくる。
スラスラと書かれたのは四文字。フルネームだった。
白「むかい、こうじ？」
橙「大正解〜。頭ええな自分」
白「なんか…結構あっけなく教えてくれるんだね」
橙「あー…まあ俺はな。家族には、ちゃんと愛されとったから自分の名前も好きやし。……まあでも苗字は嫌いやから、呼ぶなら下の名前で呼んでな」
康二くん、と真都が呼べば、恥ずかしそうに顔を覆いながらバーカウンターの方へと逃げていった。「あかん何か緊張するー！」と嘆く声がホールに響いた。
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aya(プロフ) - eighterなのでパッチ懐かしくなりました！！世界観とかすごいです！続きも気になります、、 (2020年9月19日 18時) (
レス) id: 21fa8df380 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - (名前)vividさん» 普段おちゃらけてる人が真剣な話をしているところが好きなんです(笑) 今後もパッチさん出てくる、…かも？乞うご期待！ (2020年8月31日 12時) (レス) id: f2384aad00 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)vivid(プロフ) - ここに来てGUMの言葉深いわぁ。元々のパッチのメンバーとの繋がりもまた嬉し（≧∇≦） (2020年8月16日 6時) (レス) id: 99ce633299 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - さっちいさん» ご指摘ありがとうございます！他にも誤字脱字等もあるかもしれませんが、ぜひ作品を楽しんでいただければと思います…！(^^;) (2020年8月9日 22時) (レス) id: f2384aad00 (このIDを非表示/違反報告)
さっちい(プロフ) - コメント失礼します。設定の阿部ちゃんの所、 常にラムネを持ち歩いてお里 となっていますが、 持ち歩いており の間違いだと思います！ (2020年8月9日 21時) (レス) id: 9ffff271c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年7月11日 18時
