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ぐえ、と襟の突っ張りに変な声を出しながらひっくり返ったしょうたは、すぐさま立ち上がって後ろを睨んだ。
翔「はなせっ！」
蓮「………ゃ、」
翔「〜〜っ、やだ！はなして！」
はなせ、と言って更に強く握られてしまった服に、しょうたは何とか離れようともがくけど、黒髪くんは俯いたまま、ギュッと手を握り締めている。
『しょうた。しょうた。一回落ち着こう？』
翔「っ、Aちゃ、おれこいついやっ！」
『もー、我儘なんだから。りょうたなら大丈夫だから』
涼「…ん。へーき」
翔「………うん」
しょうたが落ち着いたところで、その後ろにいる黒髪くんと改めて向き合うことにする。俯いたままの顔を覗き込もうとするけど、フイッと背けられてしまう。
『ねぇ黒髪くん。お姉さん、顔見たいな？』
蓮「……っ、」
『んー…、…あ、お腹空いてない？何か作ろうか？』
一向に顔も声も教えてくれない黒髪くんの気持ちをなんとかこちらに向けたくて、とりあえず得意分野をぶつけてみる。もう15：00だし、どうにかして食べてるかもしれないけど…
大「ぱすたぁ！」
照「ほっとけーき！」
健「ビーフシチュー！」
『だいすけは言いたいだけでしょ。照はさっき食べました。なんで三宅さんまで参加してるんですか…(笑)』
周りで騒ぎ出す子供たち…うん、子供たちを嗜めて、もう一度黒髪くんに問いかけると、返ってきたのは無言だったけど、同時にお腹の虫もくるくると鳴いた。
『ふふっ、遠慮しないでいいよ？好きなものいいな？』
蓮「………ぐらたん」
『グラタン？』
蓮「……おいしそーだった」
『そっか。少し時間かかるけど、待てる？』
小さく頷いてくれたのを確認して、こうじくんを抱えたまま厨房へと移動する。すっかり涙も止まった彼を下ろすと、興味津々で辺りをうろつき始めた。
『危ないから、見るだけね？』
涼「…おれ、いっしょにいるからだいじょぶだよ」
『本当？疲れちゃったんじゃない？』
涼「…だいじょーぶ」
いつの間に復活したのかりょうたがトテトテ厨房へと入ってきて、こうじくんの手を取った。座り込んじゃってたのに…と少し心配になったけど、本人は至って元気そう。
楽しそうにこうじくんの相手をしてるから、大丈夫かな。
そう判断した私は、黒髪くんのためのグラタン製作に取り掛かった。……そういえば名前聞いてなかったや。
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苺大福(プロフ) - とっても可愛くて癒されました！色々大変ですが、更新頑張って下さい！ (2020年9月14日 13時) (
レス) id: 3b7e04e9ae (このIDを非表示/違反報告)
雛鳥 - このお話、とても可愛くて大好きです！どうかお体に気をつけて投稿してくださいね！ (2020年9月12日 19時) (レス) id: 4ab8794890 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみかん。(プロフ) - リクエストいいでしょうか？？ほんの少しだけゆり組2人（二匹？）の過去が出ていましたが、ゆり組の過去が知りたいです。よければよろしくお願いします！ (2020年9月5日 10時) (レス) id: bb0523e0f7 (このIDを非表示/違反報告)
*神奈月*(プロフ) - いつも楽しく見させていただいております！リクエストよろしいでしょうか？作品内にも話題に出てました夢主ちゃんが小学生の頃に風邪を引いてしまいふっかとあべちゃんに看病される話が見たいです…！良ければよろしくお願いします！これからも更新頑張ってください (2020年9月1日 20時) (レス) id: fbe34a81c3 (このIDを非表示/違反報告)
るー - リク書いて下さってありがとうございました!!慣れないことにバタバタしつつも頑張るこどもたち、可愛かったです♪これからも楽しみにしています(^^) (2020年8月17日 23時) (レス) id: 8b87f31f6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年6月25日 17時
