一大事？（るー様） ページ37
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やってしまった。朝、目を覚ました瞬間に分かった。
ベッドからのそのそと這い出て、救急箱代わりにしてる引き出しから目的の物を探す。しばらくボーッと床に座り込み、ピピピピッと小さな音にハッと意識を引き戻す。
『……38℃』
しっかり熱でしたね。うん。
分かってたけど、数字見たら余計に倦怠感が…。
今日お店お休みしなきゃかなぁ…しなきゃだよなぁ…
――ｺﾝｺﾝｯ、
『……はぁい』
カチャ、とぎこちない動きで開いた扉の奥から顔を覗かせたのは、すっかり目が覚めてる様子のりょうただった。多分、いつもキッチンにいるはずの私がいないから、探してくれたんだと思う。
涼「……おねつ？」
『えへへ、大丈夫だよ、ご飯作りにいこっか？』
食品を扱うし、お客様にご迷惑はかけられないからお店は休むしかないかもしれないけど、子どもたちには心配をかけたくなくて、咄嗟に嘘をついた。
……でも。
涼「きちゃだめ！」
『えー…でも、ご飯…』
涼「だめっ！」
珍しく大きな声を出すりょうたは、床に座ったままの私の肩をぐいぐいと押してベッドに戻そうとする。
しばらく押し問答をしていると、声に気付いたのか、
辰「りょーた…？」
照「ふぁぁ…」
亮「おおきいこえ…どうしたの…」
眠そうに目を擦りながら、たつやとひかる、りょうへいも部屋に入ってきちゃった。我が家では比較的賢かったりしっかりしたりなメンバーばかりが揃うもんだから、内心ちょっとだけ焦る。
誤魔化そうにも頭はうまく働かないし。
涼「Aちゃんがおねつ…」
亮「ねつ？……あ、」
『あっ、だめだって、』
床に転がったままの体温計を奪われる。「さんじゅーはち…」と呟いたりょうへいの声に、たつやが溜息を吐いた。
辰「きょーはおみせ、おやすみでしょ。ねてて」
『んー…じゃあご飯だけ…心配だから…』
亮「だめ、…っていいたいけど、それはおれもしんぱい」
涼「りょーできるよ！」
照「でも、いっぱいたいへん…」
涼「できるもん！」
やけに張り切ってるりょうた。頼もしいけど、やっぱり包丁とか火とかを1人に任せるのはさすがに心配。
引き出しからマスクを引っ張り出してのろのろと立ち上がった。
亮「ごはんつくるだけだよ」
辰「そのあとはねてよ」
『はいはい、お兄ちゃん』
懐かしいな。
私が小学生の頃は、2人は私にとってお兄ちゃんで、風邪を引く度に看病してくれたんだよね。
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苺大福(プロフ) - とっても可愛くて癒されました！色々大変ですが、更新頑張って下さい！ (2020年9月14日 13時) (
レス) id: 3b7e04e9ae (このIDを非表示/違反報告)
雛鳥 - このお話、とても可愛くて大好きです！どうかお体に気をつけて投稿してくださいね！ (2020年9月12日 19時) (レス) id: 4ab8794890 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみかん。(プロフ) - リクエストいいでしょうか？？ほんの少しだけゆり組2人（二匹？）の過去が出ていましたが、ゆり組の過去が知りたいです。よければよろしくお願いします！ (2020年9月5日 10時) (レス) id: bb0523e0f7 (このIDを非表示/違反報告)
*神奈月*(プロフ) - いつも楽しく見させていただいております！リクエストよろしいでしょうか？作品内にも話題に出てました夢主ちゃんが小学生の頃に風邪を引いてしまいふっかとあべちゃんに看病される話が見たいです…！良ければよろしくお願いします！これからも更新頑張ってください (2020年9月1日 20時) (レス) id: fbe34a81c3 (このIDを非表示/違反報告)
るー - リク書いて下さってありがとうございました!!慣れないことにバタバタしつつも頑張るこどもたち、可愛かったです♪これからも楽しみにしています(^^) (2020年8月17日 23時) (レス) id: 8b87f31f6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年6月25日 17時
