７６、青 ページ29
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1月22日。
グループの仕事で集まった俺らは、Aが今日の仕事に来ないことを聞いた。
そして、今日公開された会員動画を見るように、と……
そこには記憶に新しい映像とともに、俺らの知らない動画が続けられていて。
俺らの知らない事実をあいつが語っていた。
志「……まあ、そういうことだから。Aは今日だけじゃなく、これから先、暫くは仕事に来ることはないです」
ab「待ってください…理由は？志乃さんなら知ってるんじゃないですか？」
志「知ってますよ。でも言わない。どうして彼女が誰に相談も無しに決断したのか、貴方たち自身が一番よく分かっているでしょう？」
志乃さんに見渡された俺らは、俯いたり視線を逸らしたり。
誰も口にはしなかったけど、誰もに心当たりがあることは一目瞭然だった。
志「……これ、渡しておく。読むかどうかは自由だけど」
fk「手紙、？」
志乃さんは、少し分厚い一通の封筒を残して出て行った。
封筒の表面に書かれた「みんなへ」の文字で、それが誰からのものかなんて簡単にわかった。
何が書かれているのかが怖くて、本番前に封筒を開く人は誰も居なかった。
fk「…終わったら、みんなで開けよう」
ふっかの言葉に全員が頷いて、それぞれ解散する俺ら。
スタンバイに呼ばれるまで誰も口を開くこともせず、史上最悪の空気でステージへと向かった。
―――
――
―
ステージを終えて楽屋に戻れば、そこにはスーツ姿の滝沢君が待っていて、見るからに、怒っていた。
滝「……座れ」
なんで怒っているかなんて、言われなくてもわかる。
俺たちはプロだ。プロである以上、どんな事情があろうとも仕事に私情を持ち込むべきじゃない。
……わかってる。
ただただ平謝りの俺らに溜息を吐いた滝沢君は、
「今後のことについてちゃんと話して報告しろよ」そう言って楽屋を出て行った。
誰も何も動けない中、ラウールだけが1人立ち上がる。
ru「……とりあえず読みましょ」
ラウールの手によって開かれた封筒の中には、10枚の便箋が入っていて、それぞれに宛先が書いてあった。
各々が自分の名前が書かれた " それ " を取り、自然とお互いに距離を取る。
最初に便箋を開いたのは、佐久間だった。
目を見開いた佐久間は、ラウールから封筒を奪い取り、乱雑な動作で何かを取り出す。
そして、その何かを握りしめ、泣き崩れた。
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むち(プロフ) - 大号泣しました。。すっごく苦しくて感情移入しちゃって。素敵な作品でした。ありがとうございました (2021年4月27日 1時) (
レス) id: fc08b9a7cc (このIDを非表示/違反報告)
テクノに恋した天気予報士 - うらつくの作品でこんなにも泣いた作品は初めてです、もうほんとに明日学校あるのに目が腫れるってくらい泣きました、本当に面白かったです。素敵な作品ありがとうございました (2020年7月28日 23時) (レス) id: f20013ee9d (このIDを非表示/違反報告)
えびまろ(プロフ) - 初めまして。この作品を読んでいると、信じてもらえず本当の気持ちも言えないもどかしさ、苦しみに気づいて支えてくれる優しさ、気づけなかったメンバーの後悔など様々な感情で胸がいっぱいになり、終始涙でした。素敵な作品をありがとうございました。 (2020年7月15日 0時) (レス) id: 79d7d19d55 (このIDを非表示/違反報告)
う(プロフ) - 初めまして、1から全て1気に読みました、ずっと涙が止まらなくて苦しくなるほどでした、こんなに感情移入したのは久々でした、素敵な作品をありがとうございました、最後に幸せになれて良かったです、お疲れ様でした (2020年7月10日 0時) (レス) id: ab44f752c1 (このIDを非表示/違反報告)
renyaxxx8(プロフ) - めちゃくちゃ泣きました。号泣しました！！素敵な作品ありがとうございます！ (2020年6月29日 4時) (レス) id: 24c62dd776 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年5月8日 22時
