24-1 dt（Re.22） ページ6
.
iw「はーい、再開するよー」
照のビシッとした声に全員が鏡の前へと移動していく。
俺も行こう、と立ち上がるも、ぐるりと視界が回って机に手を付いて踏ん張った。
mg「…？大丈夫ですか？」
dt「大丈夫…、ちょっと躓いちゃった(笑)」
実は朝から熱がある俺。
早朝、みんなが起きてくる前に計った時は微熱だった。
ダンススタジオへ向かいながら、グングン体温が上がっているのをなんとなく感じていた。
それでも、最近は自分ではコントロールできない不調で迷惑ばかりかけている分、申し訳なくて。
たかが熱ぐらい大丈夫…と自分に言い聞かせていた。
iw「……で、次が間奏なんだけど、一回ここまで通そうか」
ボーッとする頭で何とか照の言葉を拾っては理解して、必死に身体を動かして、付いていく。
みんなも必死だからこそ、勘付かれてはいないみたいだった。
大丈夫、大丈夫。何度も言い聞かせて自分を奮い立たせていたけれど、やっぱり限界はあるもので。
iw「舘さん、今の移動もう少し早く動ける？」
dt「……ｯ、」
iw「ぇ、舘さん？」
照が俺の名前を呼んだのは辛うじて分かった。
でも、なにを言われているのかは全然わからなくて。膝に手を付いたまま乱れた息を整えるので必死だった。
酸欠で足が震えている。
sk「涼太、一回座ろ。足震えすぎ。あっつ…」
dt「…ｯﾊ、ﾊｧ…ｯﾊｱ…だいじょ、ぶ…っ」
sk「はいはい、いいから病人は座る」
立ち位置が隣だった佐久間が肩を支えてくれて、重心が床に近付いていく。
ゆっくりしゃがむ力も無くて、不格好に崩れ落ちた。
みんなが集まってくるのが見えたけど、取り繕う気力もないくらい疲れ果てているみたい。
fk「はぁ…一緒の家にいて気付かないとか…」
iw「それは俺らも同じだから。……とりあえずダンスは明後日もあるし、みんなが良ければ家に戻るか」
kj「照にい、家で教えてもろてもええ？」
iw「あぁそっか、この曲は家でも出来るな、」
そんなメンバーの会話とか、ふっかが振り付けの先生に頭を下げる声とかを聞きながら、
目黒の「もう大丈夫っすよ舘さん」という言葉に目を閉じた。
身体がすぅーっと軽くなる感覚とともに、俺の意識は落ちて行った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1707人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
舞夜(プロフ) - リクエスト宜しいでしょうか。阿部ちゃんが急に不安になっちゃって佐久間だけに甘える話を読みたいです。いつも応援してます。これからも頑張って下さい。 (2020年5月11日 22時) (
レス) id: 4eafdf0209 (このIDを非表示/違反報告)
ミルキー - リクエストお願いします！舘様が体調不良の中みんなの為にご飯を作っていて火傷してしまい、みんなに助けてもらうお話をお願いします。 (2020年4月25日 3時) (レス) id: e268878af5 (このIDを非表示/違反報告)
ちかりん(プロフ) - リクエストお願いします。深澤くんの体調不良で倒れちゃって、部屋にお見舞いの品が続々届く感じの話でお願いします。難しいようでしたら大丈夫です。 (2020年4月23日 17時) (レス) id: be1cc30b1b (このIDを非表示/違反報告)
niko(プロフ) - 舘様が全身に自傷行為をしてラウールに見つかってしまうお話をお願いします！ (2020年4月21日 23時) (レス) id: f87f8b0d6d (このIDを非表示/違反報告)
ひらめ - 康二君が熱があり、甘えん坊、もっと寂しがり屋になってSnowManのみんながでれでれになりながら看病するのをお願いします！ (2020年4月19日 8時) (レス) id: 579ffd5296 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おれんじ
| 作成日時：2020年4月10日 21時
