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朝から違和感はあった。
ベッドから起き上がる時も、階段を降りている時も、朝ごはんを作っている時も、
身体の不調に気づかないフリをしてた。
fk「下ろすよー、えっと−…体温計…」
靄がかかった意識の奥で、ふっかのふわふわした声がなんとなく聞こえている。
翔太大丈夫かな、とか
ご飯作らなきゃ、とか
色々考えるけど身体を動かすのはしんどくて。
fk「はいはい、余計なこと考えない」
dt「ふっ、か…」
fk「身体に力入ってるの気付いてない?何かしようとか考えなくて良いから。今は休んで」
ふっかに言われて深呼吸をすれば、一気に脱力感に襲われた。
はい、と渡された体温計だけど、受け取ったまま、脇に挟む元気もなくて腕を投げ出す。
fk「…ん?…あーあ、もう」
dt「ごめん…っ」
fk「いいからいいから。腕動かすよ?」
ピピピピッと鳴った体温計にふっかが顔を顰める。
見る?と聞かれたから断っておいた。
その後、ふっかは何度も一階と二階を行ったり来たりして看病をしてくれて、
俺はいつの間にか眠っていたみたい。
目が覚めた時には、時刻が日付を超えていた。
dt「っ…ゴホッゴホッ、…あ゛ー…」
乾燥した喉に咳き込むと、ズキズキと痛む。
声も枯れてきている気がして、これはマズイ…と一階に降りることを決意する。
まだ重い身体を起こして、壁伝いに階段へ向かっていると、
kj「…ダテ? ちょお、何してるん!」
dt「…みず、飲もうと思って」
kj「そんなんメールでも電話でもしてくれればええから、…あっつ!あかんあかん、部屋戻り」
翔太の部屋から出てきたらしい康二に見つかって、軽く叱られながら部屋に押し戻される。
加湿器をセットしてくれて、水も持ってきてくれた。
dt「……翔太は?」
kj「寝とる。 …あんなぁ、自分ら優しすぎやで」
dt「え…?」
kj「しょったは「りょうたりょうた…」っていうし、ダテは「翔太」ばっかやし。なんなん自分ら」
知らないよ…と返しながら、幼馴染だとそんなとこまで似てくるのか…?とか考えなくもない。
はい寝た寝た!という若干のオカンキャラを被った康二に促されて、俺はまた、目を閉じた。
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舞夜(プロフ) - リクエスト宜しいでしょうか。阿部ちゃんが急に不安になっちゃって佐久間だけに甘える話を読みたいです。いつも応援してます。これからも頑張って下さい。 (2020年5月11日 22時) (レス) id: 4eafdf0209 (このIDを非表示/違反報告)
ミルキー - リクエストお願いします!舘様が体調不良の中みんなの為にご飯を作っていて火傷してしまい、みんなに助けてもらうお話をお願いします。 (2020年4月25日 3時) (レス) id: e268878af5 (このIDを非表示/違反報告)
ちかりん(プロフ) - リクエストお願いします。深澤くんの体調不良で倒れちゃって、部屋にお見舞いの品が続々届く感じの話でお願いします。難しいようでしたら大丈夫です。 (2020年4月23日 17時) (レス) id: be1cc30b1b (このIDを非表示/違反報告)
niko(プロフ) - 舘様が全身に自傷行為をしてラウールに見つかってしまうお話をお願いします! (2020年4月21日 23時) (レス) id: f87f8b0d6d (このIDを非表示/違反報告)
ひらめ - 康二君が熱があり、甘えん坊、もっと寂しがり屋になってSnowManのみんながでれでれになりながら看病するのをお願いします! (2020年4月19日 8時) (レス) id: 579ffd5296 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おれんじ | 作成日時:2020年4月10日 21時