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生まれたときから ページ1

「A!はやくこいよ!」
「しんいちくん、まって!」

同じ日に生まれた私たち。
生まれたときから、私と新一はずっと一緒だった。
親同士の仲がすごく良くて、家もとなり。
生まれて間もない頃も、同じ布団で寝ていたらしい。

毎日のように、一緒にご飯を食べて、一緒にお風呂に入って、一緒に寝た。
何をするにしても、どこへ行こうとも、私たちはいつも一緒にいた。

はじめてのおつかいも新一と行って、まるで本当の兄妹のように育てられてきた。

「わたし、しんいちくんのおよめさんになる!」

小さい子にありがちなセリフを言ったりもした。新一は、当時の私の世界の、全てだった。

ある時、新一がシャーロック・ホームズに興味を持ち出した。

「しんいちくん、なによんでるの?」
「ほん!」
「なんの本?」
「シャーロック・ホームズっていう本だよ」
「ほーむず?」
「ああ!カッコいいんだ!」
「かっこいい?」
「ホームズは、どんな謎でも解くんだ」
「なぞ?」

保育園に通う前の私の頭では、新一の言葉を全く理解できなかった。

だけど、何でも新一と同じにしたかった私は、新一の真似をして、シャーロック・ホームズの本を読むようになった。

もちろん最初は全然読めなかったけど、新一に教えてもらいながら読み進めて、気づいたら、私の部屋は小説でいっぱいになってた。

「なあA」
「なあに?」
「おれ、将来ホームズになる!」
「え?」
「ホームズみたいな、すっげぇ探偵になって、どんな謎でも解いてやる!」
「かっこいい!」
「だろ!」
「じゃあわたしは、ワトスンになる!」
「Aが助手か!」
「うん!」

幼児とは思えない会話もした。
そのせいで、ちょっと大人から引かれたりしたけど、新一と一緒ならなんとも思わなかった。

今思えば、あの頃の私たちは、互いに依存しあっていたんだと思う。


一緒に本を読んで、探偵ごっこをして、遊び疲れたら、手をつないで隣で寝て。
新一がそばにいないことなんて、きっとなかった。

これからもこの先も、新一の隣は私だけだと思ってた。
私が好きなのは新一で、新一が好きなのは、私だけだと。

新一がいない未来なんて、想像出来なかった。
きっと大人になっても、私と新一は離れ離れになんてならないんだと、そう確信してた。

私たちはずっと一緒だと、本気で信じていた。

保育園→



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極・吹雪姫 - ちょっとびっくりしたのが、弟の瑞紀(みずき)と私の「ミズキ」が被ったことだわね。 (2019年5月2日 20時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
極・吹雪姫 - ごめんなさい、本当に途中で泣きそうになったわ。「泣く」ですわ。泣いたページ。 (2019年5月2日 20時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - こいつらまだ小学生だった…!なんつー濃い恋愛を…!この小説すごく好きです!遥樹くんのちょっとした嫉妬がこぼれて、それを見てとても切なくなる。ヒロインの気持ちはよく理解できるけど、やっぱり遥樹くんがいちばん好きです! (2019年3月11日 10時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
松野かほ(プロフ) - 遥樹くんの読み方を今初めて知った← (2019年2月13日 15時) (レス) id: 45fd1e6358 (このIDを非表示/違反報告)
みお - この小説好きです!正直言うと新一より遥樹くんの方が好きだったのでくっついて欲しかったなぁって思ってます() (2018年6月8日 19時) (レス) id: 0646f7c2e0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みやの | 作成日時:2018年3月1日 22時

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