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◇03. ページ3
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「いらっしゃいませ、こんばんは」
カウンターに付くと
二十代くらいの男性が二人
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1人はマスクとメガネを、
もう1人はキャップを深めに被っていた
「お飲み物はどうされますか？」
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「えっとー、俺ビールで。」
「俺は…ウーロンハイ」
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服装といい挙動といい
ちょっと違和感が無くもない二人
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ドリンクをコースターの上に並べて
"お待たせしました"と声をかけると
片方の男性がマスクを外した
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「あっ…………え？！」
「シーっ」
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びっくりしすぎて声が出なかった
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私、この人の事知ってる
見た事ある
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てことは隣の人も
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そう思った丁度のタイミングで
男性が軽くキャップを整え
先ほどよりも顔がよく見えるようになった
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「うそ………」
高木「他の人に内緒にしててね」
有岡「ったく、高木のアホ」
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てへっと笑う高木さんを肩で
小突く有岡さん
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私はこの日、初めてアイドルを見た
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作者名：ちも | 作成日時：2019年4月1日 2時
