涙で滲む約束は､､､ (ページ11)

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全力麗都ページ11

深澤＿＿

麗都は､体が弱い

すぐ風邪引くし､流行った病気はほぼ確実にかかる

喘息持ちで､薬もたくさん飲んでる

でも､こいつはそんなもんじゃへばらない

深「なぁ､麗都」

麗「んー？」

深「体調大丈夫か？」

麗「あぁ､大丈夫大丈夫」

岩「大丈夫じゃ無いでしょ？喘息？」

麗「えぇー｡言わなきゃあかん？」

岩「絶対」

深「フォローできないから」

麗「はい｡ちょっと熱が｡」

深「何度？」

麗「37.8」

岩「今日の収録できる？」

麗「少クラは大丈夫やって笑」

こいつは､37度台なら周りにばれないように

収録をこなせるやつ｡

まぁ､後輩に弱いところを見せたくないらしいが

念のためこの事はメンバーに伝え

リハは短くしてもらった

─本番─

河合「それではお聞きください

　 Boogie Woogie Baby」

曲は順調に進んでいった

「「So Boogie Woogie Baby

このまま行こうC’mon

Let’s get the Boogie on」」

岩「Here we go」

間奏のダンス｡激しい方の躍りでもあるから

麗都に気を使いつつ踊ってた

大丈夫だな、って思って少し目をはなして

踊ってたら､お客さんの叫び声が聞こえた

歓声なんかじゃない､悲鳴が

岩「Are you ready? C’mon」

「「綺麗事だけじゃ語れない僕らの世界」」

「「だけど今日も夢に見てた」」

深「明日を追いかけよう」

気が付けば歌ってた麗都のソロ

曲なんてあっという間に終わって

急いで袖へ行くと､WESTの神山くんに看病される

麗都の弱った姿があった

神山「相当無理してたんちゃう？

　今測ったら､40.3もあったで､

　麗都のことやし､嘘ついてたんやろ

　メンバーには言わないでって寝たし」

深「ありがとうございます」

神山「やめてや､看病なんて当たり前やし」

阿「ホントにありがとうございました」

「「ありがとうございました」」

神山「おぉ､そんな先輩扱いせんとって

　なんかあったら言ってな

　俺､出番やし行くわ」

岩「はい」

冷えピタの貼られた顔は

とても赤くて熱いし､時々眉間に皺が寄ったりもした

佐「我慢させてたのかな」

舘「最近俺ら､喘息見てないよな」

渡「俺らには見せないようにしてたのか？」

阿「どちらにしろ麗都が起きないと分かんないし」

岩「なんで嘘って気づけなかったんだろ」

深「俺ら､頼りないのかな」

何気なく発した俺の言葉がその場に響いた